53歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母（おばあちゃん）、里子から養子縁組した小2の長男・うーちゃん、里子の4歳の長女・ぽん子ちゃんという家族5人で暮らしています。今回は、パパが生まれてきた意味と、ぽん子ちゃんの養子縁組手続きについて。
パパはぽん子ちゃんと、うーちゃんを守るために生まれて来たんだよ＜古泉智浩の養子縁組やってみた93＞
「パパはなんでうまれてきたの？」
ぽん子ちゃんが急にそんなことを聞いてきました。かなり手ごわい質問です。もしかして、真実告知のチャンスなのか？ とも思いました。真実告知とは、里子や養子に、親子であるけど血縁がないことを告げることを言います。しかし、そんな雰囲気でもないような感じもします。
改めて自分がなんのために生まれて来たのかと言えば、さっぱりわかりません。現在、仕事と稼ぎにはあまり恵まれていませんが、すばらしい家族に恵まれてとても幸せに楽しく暮らしています。そのために生まれてきたのか、そうとも言えなくもないし、少なくとも嘘ではありません。
「ぽん子ちゃんと、うーちゃんを守るために生まれて来たんだよ」
照れくさいですが、本心です。ボタンが二つあって、赤は「自分が死ぬ」青は「ぽん子ちゃんが死ぬ」、絶対にどっちかを押さなければならないとなったら即決で赤を押します。ただ、じわじわと苦しみが続いて死ぬ場合は迷いが生じる可能性もあるので、その場合は自ら命を絶ちます。そんなことまで考える必要はないのですが、頭の中をぐるぐると巡りました。
●4歳の里子・ぽん子ちゃんが考える「生まれてきた意味」とは
「パパ、だいすき！ ぽんこちゃんはね、パパとママとばあちゃんとにいにいちゃんのそばにいるためにうまれてきたんだよ」
なんというすばらしい答え。うれしい、変なことを言わなくてよかった。
ママも同じ質問をされて、答えに窮して、「ぽん子ちゃんは、なんで生まれて来たの？」と質問返しをしてしまいました。
「うーんとね、ぽんこちゃんはみんなといっしょにいるためにうまれてきたの」
と言われ、絶句したとのことでした。
また、「ママはなんさいでうまれてきたの？」と聞かれて、当然0歳なのですが、
「0歳で生まれてきたよ」
と答えると
「しらない！」
となぜか激怒されたそうです。
