もともと片づけが苦手だったものの、小さな家への住み替えを機にものを減らしたら、今の自分にフィットするものが明確になったという料理研究家の藤野嘉子さん(64歳)。無理をせず気楽にものを減らすコツを教えてもらいました。
家をサイズダウン。ものを減らして大らかに暮らす
片づけが苦手で、たくさんのものに囲まれて暮らしていた藤野さん。そんな藤野さんがものを処分したのは、150㎡の持ち家マンションから、65㎡の賃貸マンションへの住み替えがきっかけでした。
●住み替えを機にものを手放して快適に
使いにくいものに手が届いたり、掃除がラクになったり、快適になった空間を教えてもらいました。
・窓を生かした家具の配置で三角形の間取りでも広々
すべての画像を見る(全9枚)シングルベッドを2台置いた7畳の寝室。ものは極力クローゼットに納め、入りきらないものだけを寝室へ。大きな窓の前には背の低い植物を置き、開放感を保っています。
・好きなものは1か所にまとめて掃除の負担を減らす
思い出の人形などは玄関に置いた飾り棚を定位置に。「家に帰るとまず目に入るので、気持ちも上がります。ホコリを取る手間は多少ありますが、数が少ないので苦になりません」
60代からは無理はしない。気楽にものを減らすコツ
「住み替え時にちょっと捨てすぎちゃって…」と話す藤野さん。そんな経験をしたからこそ見つけた片づけが苦手でも無理せずものを減らす極意とは?
●コツ1:楽しみながらゆっくり減らすのがちょうどいい
引っ越し時に多くのものを一度に整理したら大変だったので、それ以降は楽しみながらゆっくりやるスタイルに。「捨てるだけでなく、メルカリ出品に挑戦したり、だれにあげようかと考えたりするのはとても楽しいです。時間をかけてゆっくり手放すことで、感謝しながら、ものへの執着も一緒に手放せるのではないかと思います」
いいものや大切なものは、少し早い形見分けのような感じで譲ると楽しい。「ネックレスは趣味で参加した名古屋ウィメンズマラソンの完走記念。娘と息子の嫁に譲る予定です」
子どもに譲ろうと考えている器。茶色の大皿は23×37cm。「長男の息子3人が食べ盛りなのでぴったりかなと」。器は年齢によって必要なものが変わるので、見直しやすい。