「塩分ひかえめ」と聞くと、「薄味」というイメージの方も多いのではないでしょうか? ですが、ハーブやにんにくなどの香辛料を取り入れることで、塩分ひかえめでもうま味たっぷりな味わいに料理を仕上げることができるんです。今回は、そんな香辛料や野菜でつくる「野菜きのこパエリア」のレシピを料理家の藤井恵さんに教えてもらいました。
調味料と香味野菜がアクセント!「野菜きのこパエリア」
まずは、和洋中すべてのレシピに使える「適塩クッキングのルール」からご紹介していきます。
すべての画像を見る(全3枚)●適塩クッキングのルール
・調味料はきちんと量る
料理の時、目分量で塩分を加えていると、つい多く摂りすぎてしまうことも。きちんと計量することで、適塩の量を知り、慣れることができるのでぜひ試してみてください。
計量スプーンで量る場合、粉状の調味料はヘラですりきりすればOK! しょうゆなどの液体の調味料を計量する場合は、表面張力でやや盛り上がるくらいまでが1杯です。
・酸味を上手に活用する
酸味で料理に変化をつける「酢」は塩分ゼロで、血圧や血中総コレステロール値を下げる健康効果が期待できます。酢の酸味は塩分を引き立たせ、コクを生み出してくれるので、ぜひ取り入れてみてください。レモンやすだちなどの柑橘系の酸味もおすすめです。
・香辛料や香味野菜で味にアクセントを
唐辛子やこしょうなどの香辛料は、料理のアクセントとなり減塩しても物足りなさを感じません。また、しょうがやねぎ、にんにく、ハーブの香りも料理の味に深みを増してくれるので、積極的に取り入れていきましょう。
●野菜きのこパエリア
【材料(3~4人分)】
- 米 1と1/2カップ
- グリーンアスパラ 3本
- パプリカ(赤) 1個
- タマネギ 1個
- マイタケ 1パック
- ニンニク 3かけ
- オリーブオイル 大さじ3
- コショウ 適量
- ヒヨコ豆(ゆでたもの) 100g
- A[トマトピューレ1/4カップ カレー粉小さじ1]
- B[熱湯1と1/4カップ 塩小さじ1/2]
- レモン 1/2個
【つくり方】
(1) 米は洗ってザルに上げる。アスパラは根元のかたい皮をむき、長さを3~4等分する。パプリカは縦半分に切ってヘタと種を除き、1cm幅の棒状に切る。タマネギは粗みじん切りにする。まいたけは小房に分ける。ニンニクはたたきつぶす。
(2) フライパンにオリーブオイル大さじ1を強火で熱し、(1)のアスパラ、パプリカ、まいたけを入れてさっと炒め、コショウをふって取り出す。
(3) (2)のフライパンに残りのオリーブオイル、(1)のニンニクを入れて中火にかける。薄く色づいたら(1)のタマネギを加えて炒め、タマネギがしんなりしたらヒヨコ豆、Aを加えてひと炒めする。
(4) (3)に(1)の米を加え混ぜ、Bを注いで2~3分煮る。(2)をのせてアルミ箔をかぶせてフタをし、弱火で15分炊く。火を止めて10分蒸らし、レモンを添えて絞っていただく。
【適塩ポイント】
にんにくはたっぷりの量を使い、多めの油で炒めて香りを出すと、うま味とコクがアップして味のインパクトになり、少量の塩でも深い味わいに仕上がります。
カレー粉を使ってスパイシーに仕上げたごちそうごはんは、ヒヨコ豆を一緒に炊くことでさらにうま味がアップ。レモンを絞っていただくと塩分ひかえめでも満足度がアップします。
今回記事でご紹介したレシピは、料理研究家で管理栄養士でもある藤井恵さんが考案したもの。藤井恵さんが監修した『適塩でごはん革命 塩分ひかえめでもとびきりおいしいレシピ』(扶桑社刊)では、今回ご紹介したレシピをはじめ、和洋中のジャンルに捉われない、幅広いレシピが掲載されています。こちらもぜひチェックしてみてくださいね。