他人に“寄生”する不法滞在者「ヒル」を描く『WOWOWオリジナルドラマ ヒル』のSeason1で主演を務める赤楚衛二さん、Season2主演の坂口健太郎さん。作品への思いや共演者としての感想、そして暮らし回りのこだわりを伺いました。

「同じ作品に出演できてうれしい」
坂口健太郎さん・赤楚衛二さんインタビュー

男性2人
『WOWOWオリジナルドラマ ヒル』インタビュー
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出演作品がいずれも大きな話題を集める坂口健太郎さんと赤楚衛二さんが、注目の新ドラマに出演。3月より放送・配信開始のドラマシリーズ『ヒル』は、留守宅に侵入し、“寄生”する「ヒル」というアンダーグラウンドの存在と復讐劇を描くサスペンスドラマです。

同じ作品に出演すると知り、どんな感想だったのでしょうか?

赤楚:僕はもう、本当にうれしかったです。俳優活動を始めた最初の現場が、坂口さんの出演作品で。今こうして同じ作品に参加させてもらい、坂口さんにバトンを渡す係になれただけで感無量です。

坂口:僕もうれしかったです。出演シーンがばらばらだったので、もう少し一緒に芝居できればよかったのに、と残念に思ったぐらい(笑)。

赤楚:撮影でいちばん印象に残っているのが、坂口さん演じるカラにヒルとしての覚悟を問われるシーンです。その場で、立ち位置や演技についてもたくさん提案してくださって、すごく頼もしかったです。

坂口:それは対等に話し合えたからこそ。僕も、2人で作品をつくり上げる手応えを感じたよ。

●2人でごはんを食べたり、電話したりすることも

赤楚:演技だけじゃなく、普段から話を聞いてもらってますよね。本当に感謝しています。

坂口:ごはんを食べたり、電話したりとかは、ちょこちょこあったね。話を聞いていて、彼は、すごくもがいているときなんだろうと感じることがあって。周りの見方がめまぐるしく変化して、それにとまどっているんじゃないか、と。僕にもそういう時期があったからすごくよくわかるんです。でも、今日話したら、もうそこは過ぎたんじゃないかなと思いました。これからがますます楽しみ。

赤楚:坂口さんはひょうひょうとしてるけど、芯があって…。チーズちくわじゃなく、ちくわの中に太くて頑丈な針金が入っているみたいな。これ、伝わりますか?

坂口:俺、記事でちくわって書かれちゃうのかな(笑)。

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ヒルという特殊な役柄を演じるうえで感じた、ご自身との共通点や違いはありますか?

赤楚:僕が演じた勇気は、事件に巻き込まれたことを機にヒルにならざるを得なくなるという役どころです。背景には、父親が犯した罪を背負い、幸せを求めてはいけないという心情があって、そこはすごく共感できました。でも、僕にはヒルはできませんね。そもそも犯罪だし、僕、スケジュール管理が得意じゃないんです。今日は何時から何時までこの家が留守、明日は何時にあの家って、器用に渡り歩くのは、とても無理。

坂口:カラは、ルールを破るヒルを狩りつつ、大切な人を殺した相手への復讐を企てる孤高の存在。確かに、やっていることはほめられたものじゃないけれど、彼なりの正義というか、彼を動かす奥底にある感情には寄り添いたいなと思いました。まったく異なる世界に生きてきたカラと勇気の、それぞれの生きざまや変化を見てもらえるとうれしいですね。

赤楚:本当に身近に起こりそうな、いや、すでに起こっているかもしれないという恐怖も体験していただけたら。僕、撮影が終わったら真っ先にシャンプーボトルを透明なものに替えたんです。これなら使われてもすぐわかるはずって。

坂口:俺はそれでも気づかないだろうなぁ。ものを壊されたり、実害さえなければ、もし気づいても、まあいいかと受け入れるかも(笑)。