収納家具選びは、難しいものです。デザインを重視しすぎると、収納力がなかったり、使い勝手が悪かったり。またサイズも、ぴったりのものを探すのはなかなか大変…。住宅収納スペシャリストの藤野ことさんは、引っ越した際にそのまま持ち込んだ家具が使いにくく、セミオーダーの壁面収納に変えてみることに。「リビングがすっきり片づいて、暮らしやすさが上がった!」という、その使い心地を語ります。

リビングの壁面収納
セミオーダー家具のメリットは、見た目以上にいろいろあり
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住まいが変われば、収納家具を変えた方がいい

リビングのTVボード

4LDKの一戸建てに住んでいたときは収納スペースが多かったので、あまり収納については考えなかった筆者。デザイン性の高さでリビングの家具を選んでいました。マンションへの引っ越しが決まったときも、そのまま使えると判断し、持っていくことに。

引っ越し先のマンションも、決して収納が少ないわけではありませんでしたが、リビングの備えつけの収納はゼロ。つまり欲しい場所に、収納がなかったのです。

子どもが大きくなるにつれておもちゃが増え、夫の趣味のDVDやBlu-rayもどんどん増え、既存のテレビボードは飽和状態になってしまいました。とはいえ、比較的高価な家具を購入してしまったため、簡単に手放すことには抵抗がありました。

数年後、さすがに使いにくさにストレスを感じ、収納家具を買い替えることを検討し始めます。ところが、満足のいく市販の家具が見つかりません。そこで、たまたま知ったセミオーダーの壁面収納にすることにしました。

 

セミオーダー家具のメリット

選んだのは、ギャラリー収納の家具。セミオーダーにしてよかったと思った点をいくつか挙げてみます。

●コンセントの位置を気にしなくてよい

コンセント

市販の家具を購入するときに困るのがコンセントの位置。コンセントの位置によっては家具が置けなかったり、隙間ができてホコリがたまったり。

私が注文した業者の場合、コンセントの位置に合わせて収納家具に穴をあけてくれました。これが非常に便利。見た目がごちゃごちゃせず、ホコリもたまりにくくて掃除がとてもラクです。

 

●使いやすいようにカスタマイズできる

壁面収納

テレビの下には、テレビのリモコンやゲームのコントローラーを置けるトレーを注文。引き出しから取り出すよりもハードルが低いため、置きっぱなしがなくなりました。

また、天井まで壁面収納があると圧迫感があるうえに、死蔵品を収納してしまいがち。天井までの収納は柱に合わせた一部のみにし、あとは目線の高さくらいの位置にしてもらいました。

ミリ単位の細かい指定はできませんが、アイテムやパーツ、サイズ、デザイン、カラーなどを自分好みに組み合わせて壁面収納にできるのが、セミオーダーの魅力。コーディネーターが相談に乗ってくれるので、ほぼ理想通りの壁面収納に仕上がります。