寒いこの時季はもちろん、春先まで防寒におしゃれにと欠かせないタイツ。なんにでも合うし着慣れているからと、ずっと黒一択ですませていませんか?
「タイツを黒以外にするだけで、おしゃれがぐっととあか抜けて、旬の雰囲気になりますよ」と話すのはトレンドに詳しいファッションライターの野田春香さん。どんな色のものを、どんな素材でそろえればいいのか、選ぶポイントを教えてもらいました。
おしゃれ見えするタイツ選び。グレー系、ブラウン系で素材や編みに注目を
すべての画像を見る(全5枚)黒じゃないと合わない服が出てきそう…という不安、心配しなくて大丈夫です。黒に近いダークカラーのタイツならどんな服ともなじんでくれます。しかも黒よりも重くなく、足元に軽さをプラスしてくれるんです。
とくにおすすめなのはグレー系とブラウン系の色。つるんとしたスムースタイプ、ニット素材、リブのありなしなど、ディテール違いでそろえておくと便利です。
私が愛用しているのは上の写真の3つ。
A:(右)細めのリブニットタイツ。色はダークブラウン・17℃ by blondoll ウール混1×1リブタイツ アフリカンブラウン 1100円(税込)
B:(左)凹凸がなくスムースに近いリブタイツ。色は杢(もく)糸を使った暗めのグレー・福助 FRANTICA closet 杢リブタイツ100デニール コークグレー 1100円(税込)
C:(中央)プレーンなニットタイツ。色は暗めのチャコールグレー・17℃ by blondoll ウール混プレーンタイツ チャコールグレー 1100円(税込)
どれも、駅ビルや百貨店、通販でも手に入るものです。
●フォーマルになりがちな黒のコーデに各タイツを合わせて比較
タイツでコーディネートに差が出ることがわかりやすいよう、同じ黒のスカート、同じ黒の靴でタイツだけ変化させ違いをご紹介します。まずこの4つの中で、どれがお好みですか?
いちばん右の画像はごく一般的な黒のスムースタイツを合わせた例。悪くはないけれどトレンド感がなくフォーマル。冠婚葬祭っぽさもあるきちんとした印象で、普段着だとなじみにくいのが難点です。
一方、左の3つのくすんだ色は普段の装いになじみやすいニュアンスのある色味。トップスやスカートにどんな色の服がきてもフィットしやすい上、適度にカジュアルでファッショナブルな雰囲気をつくってくれます。些細な色の差でも雰囲気が変わるので、どの色がどんな着こなしに合うかを解説していきます。
●A:トレンドカラーのダークブラウンは優しげで女性らしいムードに
ダークブラウンのウール混リブニットタイツの例。まずリブ入りのニットという時点で適度にカジュアル感が出るので、普段使いのタイツにおすすめな素材です。
そして今季トレンドのブラウンカラーはタイツにだって応用できます。黒スカート×黒いパンプスのシンプルなセットでも、タイツのブラウンが入るだけで全体にトレンド感が生まれて新鮮な足元に。細めのリブの凹凸からコーディネートにも奥行きが出てオシャレさがアップします。
グレー系の色よりマイルドで女性らしく仕上がるので、甘いコーディネートがお好きな方にはとくにフィット。スニーカーやローファーとも高相性です。
・使用したのは…17℃ by blondoll ウール混1×1リブタイツ アフリカンブラウン 1100円(税込)
●B:杢グレーのすっきりリブタイツはなじませ役として適任
100デニール、暗めの杢(もく)グレーのリブタイツの例。少しきちんと感がほしいとき、でも黒タイツだとフォーマルになっちゃうなんてときに、暗めの杢グレーが万能なんです。
「杢(もく)」とは、濃淡のある2種類の糸でつくられる色のこと。のっぺりとせずに、ニュアンスを出してくれます。
プレーンなグレーだとペタッとして服によってはフォーマル感が出ますが、杢グレーならほどよいカジュアルさがあるので、どんな服の色や素材ともなじんでくれる上、淡い色のスカートや靴ともしっくりくるんです。
福助FRANTICA closetの杢リブタイツは、凹凸の少ないすっきりとしたリブでぺったり見えず、コーディネートに奥行きを出してくれます。クールな雰囲気ですが適度に旬のおもしろみも出るのがこのタイツのいいところ。辛口なコーディネートがお好きな方におすすめです。フラットパンプスやローファーなどキレイ目な靴と高相性。
・使用したのは…福助 FRANTICA closet 杢リブタイツ100デニール コークグレー 1100円(税込)
●C:プレーンニットのチャコールグレーはどうとでも変容するマルチプレイヤー
チャコールグレーのウール混プレーンタイツの例。リブのないプレーンなニット素材はシーンも服の色も選ばず、コーディネートのテンションに合わせて雰囲気が変わる万能選手です。
暗めのグレーですが杢っぽい霜降り感がポイントで、リブがない分ニットでもキレイめにはけるので、少しかしこまった場面にも使えます。
パンプス、スニーカー、ローファー、バレエシューズなど形を選ばず、何色の靴ともフィット。このコーディネートのように黒と黒の間にはさんでも変に目立たずいいつなぎ役に。一足あると毎日でも頼れる存在です。
・使用したのは…17℃ by blondoll ウール混プレーンタイツ チャコールグレー
タイツひとつでもオシャレの雰囲気は様変わり。ただの防寒アイテムとして考えずファッションアイテムとしてとらえると、タイツ選びが楽しくなる上、オシャレも手に入ります。黒タイツを脱出して、旬のファッションを取り入れてみませんか?