愛用しているお鍋が、実力を100%発揮できなくなったり、傷んでしまったりするのはなんだか悲しいものです。長い時間を共にしていたらなおさらのこと。長く使い続けるために、気をつけることは?日々のメンテナンスは?ありがちな疑問をQ&A形式でまとめてみました。答えてくれたのは、キッチンスペシャリスト・森田博子さんです。

大切鍋をずっと長く使い続けるためのお手入れ&コツ

<ほうろう鍋>

ほうろう鍋
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Q:「傷つけずに焦げつきを取り除くには?」

A:タマネギの皮を煮て冷めてからこすり洗いを

ほうろう鍋

ほうろう鍋の焦げつきはゴシゴシこすると傷がつき、さびの原因に。そこで、鍋に焦げつきがかぶるくらいの水をはり、タマネギの皮の茶色い部分を2個分入れ、弱火で10分煮ます。冷めたらスポンジで全体をこすり、水を捨ててから細かな部分をこすります。タマネギの代わりに重曹小さじ2でもOK。クレンザーや金ダワシの使用はNGです

Q:「少しのサビなら取って使い続けていい?」

A:使い続けるのは可。サビの進行には注意を

ほうろう鍋

使っているうちに、鍋のふちのほうろう質が割れてサビてしまうことがあります。少しのサビなら、使っても大丈夫。サラダ油やオリーブオイルなどの食用油をふきんにとって、サビた部分に薄く塗って皮膜をつくると、サビをくい止めることができます。広がってしまったサビは、市販のサビ取り剤で取り除きましょう

<アルミ鍋>

アルミ鍋

Q:「やっぱりアルミは塩分や酸には弱いですか?」

A:しょうゆや梅干しなど塩分や酸が強いものはNG

軽くて使い勝手のよいアルミ鍋ですが、しょうゆなど塩分が強いものや梅干しなどの酸が強いものを長時間入れておくと、反応して腐食してしまうので避けてください。使ったあとは速やかに洗いましょう

Q:「黒ずみを除去したり予防するには?」

A:レモンの輪切りを入れて煮て、冷めたらこすります

⇒レモンの輪切りを入れて煮て、冷めたらこすります https://esse-online.jp/?attachment_id=31356
アルミ鍋

長時間水分に触れているとうっすらと黒ずんでしまうことがあります。そんなときは、鍋に水をはり、レモンの輪切り3、4枚を入れて沸騰させ、弱火で5分煮ます。冷めたらスポンジで全体をこすり、水を捨ててから細かい部分をこすり落とします。レモンは酢大さじ2でも代用可。黒ずむ前に行えば、予防にも効果的

<土鍋>

⇒<土鍋> https://esse-online.jp/?attachment_id=31362
土鍋

Q:「ひびが入っても使い続けられる?」

A:おかゆを炊くと、でんぷんがひびを補修する

土鍋

土鍋でおかゆを炊いたあと、火を止めます。冷ますと表面に薄い膜ができるので、ひと晩おいたあと、丁寧に洗って自然乾燥。米のでんぷん質がすき間に入り込んでひびを補修します。予防にも効果あり

<ステンレス鍋>

ステンレス鍋

Q:「身近なものを使ってガンコな汚れを落とすには?」

A:アルミ箔をクシャッとまるめてこすってみて

ステンレス鍋

クリームクレンザーや金属タワシなどでゴシゴシと強くこすると、細かい傷がつくことがあるので注意が必要です。アルミ箔をまるめて、タワシ代わりにしてこすってみましょう。傷をつけることなく汚れを落とすことができます

【森田博子さん】

キッチンスペシャリスト。キッチンを中心とする設計会社

「ぐるーぷ せっせっせっ」

を主宰。