お笑い芸人の平野ノラさんは、自宅で「バブリー片づけ」と称する「15分間捨て」を毎日実践するほどの捨て達人。自身のYouTubeチャンネルでも、タレントさんにテキパキと捨て指南を行う動画を配信し、話題を呼んでいます。

そんなノラさんですが、かつては汚部屋の住人だったことも…。そこから、超ミニマリストになるに至ったいきさつをインタビュー。捨て上手になれるヒントをいっぱい伺いました。

センスとハンディモップを持つ女性
バブリー扇子風のハンディモップを持った平野ノラさん
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●10袋分のゴミを捨てて自分と対話できるように

リビング
すっきりとした平野ノラさん宅のリビング

もののないすっきりとしたノラさんの家のリビング。

「以前の私が見たら、“本当に私が?”って驚くはず(笑)。だって私、足の踏み場もないくらいの汚部屋住まいだったんです。26歳頃、芸人への夢をいったん諦め、自分探しをしていた頃はとくにひどくて。買い込んだ資格や検定のテキスト、趣味のクラフト系の材料、雑誌やアート本などが部屋にあふれている状態。部屋にいると息苦しいのでカフェに出かけて気分を紛らわし、家はどんどん散らかるの繰り返しで、なにもかも中途半端だったんです」

片手にセンスを持つ女性
赤は平野ノラさんのテーマカラー!

そんなとき、ノラさんが出会ったのが『ガラクタ捨てれば自分が見える』(カレン・キングストン著)という本でした。

「部屋は心の状態が投影されているという内容に衝撃を受け、“今使わないもの”をひたすら捨てました。なんと、超特大のゴミ袋10個分くらい! すると、目の前のものがない空間を見て、停止していた思考が動き出して…。初めて自分と対話することができたんです。好きなファッションもわかり、赤をテーマカラーにしたのもこの頃。今日の赤いパンツもお気に入りのもの!」

●“迷ったら捨てる”が人生の指針

“捨てた”ことで、逆に自分にとって大切なものを得たノラさん。以来、捨てることで人生を切り開いてきたと言います。

「30歳を過ぎ、あらためて芸の道に進もうと決意できたのも、捨ててクリアになった状態で自分の本当の気持ちと向き合えたから。ブレイクも、今までのネタを思いきって捨てて、バブルネタ1本で行くという覚悟ができたすぐあとでした」

ブレイク後の活躍ぶりは、だれもが知るとおり。その後も、“捨て”を繰り返し、進化しているのだとか。

「いつまでも同じじゃいけないと思い、定番の衣装のイメージである肩パッドの綿と、太い眉毛を徐々に捨てていったら、新たな仕事が! “迷ったら捨てる”が、私の人生の指針です」