●71歳一人暮らしで1日1000円。ケチな生活をむしろ楽しむ

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若い頃から「貯金が大好き」で「ムダが嫌い」。東京郊外の賃貸団地に暮らす小笠原洋子さん(71歳)は「ケチじょうず」を目指して充実した日々を楽しんでいます。ユーモラスでアイデアフルな、その暮らしぶりを拝見しました。

小笠原さんが心がけている一番大切なことは「みじめにならないこと」。1日に使えるお金は1000円ですが、おしゃれだって楽しみます。いえ、1日1000円生活でも「楽しめる」んです!

そんな小笠原さんの暮らしぶりの一端を、ご紹介しましょう。

・セロハンテープは捨てない!

冷蔵庫脇にストックしているセロハンテープたち。最終的にゴミになるまえに、もうひと働きしてもらう。小さい事でも毎日積み重ねれば効果はあります
買ってきた物についているセロハンテープなどは、はがしたあと、冷蔵庫にセットした透明板に張りつけてとっておきます。生ゴミはスーパーでもらった薄いビニール袋に入れ、水分をしっかり絞ってできるだけ小さくまとめ、この「中古のセロハンテープ」でぎゅっと封をします。

食品のパッケージも捨てません! ラップ代わりに使ったり、切った野菜をちょいと仮置きするのに重宝します。オシャレなシリアルの箱は折りたたんだビニール袋のストッカーに
これを自治体指定のゴミ袋にためるようにすれば、小さな袋でも一杯になるまでに当分かかるほど、ゴミを減らせます。

・果物や野菜は皮ごと・種だって食べます

果物の皮は大抵、食べられます。苦みがあったりして「おいしくない」場合もありますが、栄養たっぷり。ピーマンも種ごと。カボチャの種は周りについた繊維質がおいしいし、硬い種は干してからフライパンで炒るとおいしく食べられます!

・永遠のひと鍋料理!

お鍋を洗わず、毎日具材をたし、少しずつ味を変えながら料理を「リレー」する、それが「永遠のひと鍋」。もとより濃い味つけが苦手なので、調味料はほとんど使いません。

たとえば、
1の鍋:白菜と豚肉をショウガや昆布と煮ます。これを一食分より少し多めにつくっておくのが一日目。
2の鍋:二日目は少し残しておいた「1の鍋」に鶏肉とネギを追加…この調子で少しずつ材料をたし続け、素材に合わせて味つけも少しずつ変えてゆきます。

・今の自分に似合う服を着る!

お金のかかる白髪染めやパーマはナシ。身なりはきちんとしたいから、2か月に一度、格安カットのお店で整えます。服も「顔のそばに白い色を持ってくるなど、白い髪に似合うコーディネートを考えます」。

さすがは長年アートのお仕事をしてきただけあって、小笠原さんは本当におしゃれ!
お兄さんのお下がりのニットをリメイクしたり、リサイクルショップで掘り出し物を見つけたり、上手におしゃれを楽しんでいます。

●「お金がないほうが幸せかも?」74歳、月7万円で暮らす一人暮らしで感じたこと

壁の写真の前に女性

昨年秋に発売された一冊の本が、静かに話題を呼んでいます。キリスト教の牧師でもある、ミツコさん(74歳)の、明るく心豊かなひとり暮らしを綴ったエッセイ、『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』がそれです。

ミツコさんとはいったいどんな方なのでしょうか?

ミツコさんは戦争直後の1946年、牧師の家庭に生まれました。8人きょうだいの5番目。家族のほかにも信者の人たちが出入りする家で、大勢に囲まれて育ったと言います。

「貧乏には慣れています」

著書でそう言いきるミツコさん。お父さまはどんなにお金に困っていても「うちよりもっと困っている人に分け与える」という方だったようで、その精神はミツコさんにも受け継がれています。

ミツコさん自身は、月7万円の年金で生活のすべてをまかなっているのです。

その内訳は、おおよそ次のようなものだといいます。

《ミツコさんの支出内訳》
公営住宅の家賃 6000円
社会保険料 約4000円
水光熱費 約8000円(月平均)
通信費(スマホ・固定電話) 約10000円
食費・雑費 約40000円

私たちの目から見たら、必要最小限度の出費のように思われます。が、ミツコさんは7万円でも「なかなかの収入」と書いています。

月々の出費のうち、通信費が占める割合が多め。牧師という仕事柄、いろいろな方の相談に乗ることが多いためです
生まれたときからキリスト教徒として生きてきたミツコさんにはあるものに感謝して、その中でどうにかする習慣が身についているのです。子育てや夫の看病、教会の運営で精いっぱいだったころから比べれば、ひとりでこれだけのお金が使えるのは「お金持ち」の感覚なのだそうです。