引きこもり生活で感じた、療養中の暮らし方

食事や都の支援以外で、実際に療養生活をして感じたこともお話しします。

●体力の衰えを少しでも阻止したい

まずは熱が下がるまで、とにかく数日間寝ているしかないので体力がとても落ちました。またその後も後遺症の咳に悩まされ、地味に体力を削られる日々。呼吸がつらいのでそこまで激しい運動はできませんが、起き上がれるようになったら軽めのストレッチなどで身体をほぐした方がいいです。

私はYoutubeのストレッチ動画でお気に入りのものを保存にまとめて、できるときに好きなものに取り組んだりしました。療養明けもすぐに元どおりの元気さをとり戻せるわけではないので、少しずつおうちトレーニングを取り入れることをおすすめします。

●周囲の人たちと、連絡を取り続けて

ライン画面
家族との毎日のやり取り
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聞き取り調査の際に保健所の方からも言われましたが、現在都内の病床はひっ迫しており、症状が悪化してもすぐに入院できるかわからない状況です。支援物資もすぐには来ませんし、ひとり暮らしで急変して、気づいたときには…という最悪のケースも。周囲に住んでいる友人や家族、会社の同僚とは、毎日LINEなどで連絡を取り続けました。

病院や公共機関が頼れない可能性がある今、いちばんのライフラインは人とのつながりになります。「心配をかけてしまうかも…」と思わず、万一のために打ち明けておいた方が安心です。また、もし救急車を呼ぶ、となった場合、玄関の鍵を閉めていると救急隊の人がなかなか入れない可能性も。不用心かもしれませんが、症状がつらいときは鍵を閉めないでおきました。

●オンライン診療サービスをチェックしてみて

私の場合、療養7日目に落ち着いてきたはずの咳、熱が急に悪化して薬がたりなくなりました。いわゆる急変と言われる悪化のタイミングは発症から7~10日くらいに起こることが多いそうで、軽症の場合は薬がきれていることも。幸い、最初にPCR検査をしてもらった近所の発熱外来がオンライン診療をやっているところだったので、すぐに連絡してLINEで診療してもらい、追加の薬も配送サービスのある薬局を案内してもらうことができました。

オンライン診療対応の病院は

厚生労働省のホームページ

に出ているので、近所にあるかチェックしておくと安心です。

●もしかして感染しているかも…と少しでも思ったら、大げさなくらい対処を

今回、多くの方々と会う職業でありながら感染してしまったのは、自分の気のゆるみが招いたことであり、非常に反省していますが、「感染してしまったかもしれない」となったときに、すぐに職場に相談できたこと、かつ職場が慎重な判断をしてくれたことは不幸中の幸いだったと思います。

現在は濃厚接触者の判定も以前よりハードルが上がっており、私自身も最後まで濃厚接触者とは判定されませんでした。それでも、もし少しでも不安に思うことがあれば、周囲に相談したり、かかりつけ医に連絡したり、自分1人で判断しないことが大事なのだと思います。大げさなくらいに対処した方がよいというのも今回の教訓です。

もちろんこのほかにもこまごまと困ったことや気づいたことがありましたが、症状や対応は人や自治体によってさまざまな状況です。まずは感染対策をしながら、万一感染したときのために、公共・民間含めて頼れるサービスをぜひ調べてみてください。

感染したときの対応や感染後の症状、療養生活は、実際になってみないとわからないことだらけでした。日々の暮らしや生活に関わるメディアの人間として、新型コロナウイルス感染や療養生活の経験をお伝えすることが、皆さまの不安を解消する手立てになりましたら幸いです。