●苦しみから意識をそらす時間をつくる
・片づけに掃除…無心になって体を動かす
正直いって、つらいときの暇な時間はロクなことを考えません。後悔したり、嘆いたり、無気力になったり、ひねくれたり、頭の中がネガティブでいっぱいになってしまいます。そのことに気がついてから、努めて暇な時間をつくらないように、余計な考え事をしないように意識しました。
それには体を動かすことがいちばんよかったのですが、私の場合、てっとり早く無心になって集中するのは片づけや掃除でした。使わないものを見つけてメルカリに出したり、家具の配置を変えたり、ガラスやステンレスをみがいたり。一心不乱に黙々と作業し続けると、家がすっきりして気持ちよくなり、達成感すら感じるように。
もちろん散歩でもスポーツでもなんでもよく、頭をからっぽにして目の前のことに取り組むことに意味があると思います。
・新しいものを使う
すべての画像を見る(全7枚)今までの人生と決別し、新しい生き方を考えなくてはならない。そんな事態でも、急になにか大きなことができるわけではありません。
切り替えたい、リセットしたいという気分になったときは、タオルやスポンジ、ふきん、フライパン、ハンカチなど、古びたまま使っていたような消耗品、日用品を、軒並み新品にチェンジしました。
大げさにいえば、未来をつくる第一歩のような儀式です。こんなたわいないことでも、なんとなく気分が上がったりするものです。
・色のあるものや好きな香りを取り入れる
なにも楽しくない、抑うつに近い精神状態のときは、香りの力を借りました。香りが苦手な人もいますが、私の場合は、お線香ではない香りが漂うだけで、現実の悲しみを遠ざける効果があったように思います。
色については、もともとシンプルで渋い色好みだったのですが、友人に「明るい色の服を着てみたら?」とアドバイスされたことで、挑戦してみる気に。鮮やかなオレンジ色のシャツを着ると、みんなに「似合うね!」とほめられ、一瞬でも心が明るくなりました。色、香りなど五感に訴えるものは、なにも考えられないときにおすすめです。