●今だから思うこと。しんどいときはお互いに伝えるべき
大変だったことをしいていえば…当時妊娠中だったこともあり、体力的に限界を感じることもありました。面会開始時間から終了時間までいて、真冬だったのもあり行き帰り体が冷えて、それはとてもつらかった…。
帰宅する前にスーパーに寄り、自宅へ帰ってからは、パジャマやサラシ、タオルなどの洗濯を2回回して、次の日のご飯の仕込み。そこから4~5時間寝て、自分の用意、料理、洗濯物を準備してまた病院へと、なかなかのハードスケジュールだったので、限界がきて、38度の熱が数日間にわたって出たこともありました。でも心配をかけたくなかったので、夫が寝ている隙に少し横になり、ちょこちょこと休憩を挟んでがんばっていました。
すべての画像を見る(全8枚)今となっては、しんどいときにはしんどいと言うべきだったのかな、と思います。闘病生活って本人はもちろんのこと、周りの人間にも結構なダメージがくると思うんです。なので、ときには看病する側も弱みを見せて、つらいときはつらいと言う方がいい。そうやって2人もしくは家族で乗り越える方が、きっとすてきな関係を築けると経験してみて思いました。
●がん闘病で苦労したお金問題。生活習慣も大きく変わることに
私たちのがん闘病生活ですが、肉体的精神的なつらさはもちろんありましたが、お金の面でも苦労しました…。
彼は「自分は大丈夫だろう!」と、保険に一切入っていなかったのです。新婚旅行に使うはずのお金はすべて手術代に。備えることって大事だな、と保険の大切さが身にしみました。
そして2020年02月10日。手術から丸5年が経ち、再発もなかったことから、ひとまず卒業へ。もともと夜中でもお酒を大量に飲んでラーメンをドカ食いし、80kgオーバーだった夫でしたが、昨年、トータルで約20キロのダイエットに成功。今はだしを使った野菜中心の料理を心がけ健康的な生活を送っています。
じつは、長女を授かったことをきっかけに「夫のがん」、長男を授かったことをきっかけに私の「父のがん」(食道がんのステージ3でした)が、私の妊娠を機にうけた健康診断で発覚しました。子どもが私たち夫婦、家族を救ってくれた。子どもが産まれてくるというのは本当に奇跡の連続なんだな。そう思いました。
【川島菜月さん】
1990年生まれ。お笑いコンビ・はんにゃのツッコミ担当、川島章良の妻。現在はブロガーとして「
川島菜月のオフィシャルブログ」にて、育児や家族のこと、手間抜き家事、節約術などを発信し、多くの支持を集める。2021年春より夫婦のYouTubeチャンネル「川島夫婦チャンネル」も開始。