ひと昔前は、「還暦=赤いちゃんちゃんこ」というイメージでしたが、現在は60歳を過ぎても自分らしくおしゃれやライフスタイルを楽しむ女性が増えています。雑誌や有名アーティストのスタイリングで活躍してきた地曳いく子さんも、今年で67歳に。スイミングを習い始めたことで起こった変化について、話を伺いました。
すべての画像を見る(全3枚)60代から始めたスイミング。体力だけでなく、仲間とのつながりもできた
――地曳さんは60歳を過ぎてからスイミングクラブに入会し、今では週3回ペースで通われているとか。もともと運動は大嫌いだったそうですが、始めたきっかけを教えてください。
地曳さん(以下地曳):きっかけは、歩けないくらい腰を悪くしたことです。突然発症した「腰椎すべり症」の腰痛緩和のために医師にすすめられ、筋力をつけるために通い出したました。週に何回も通わなくてはならないので、思いきって、そのジムのチェーン店ならどこのジムにも行けるという、ちょっと会費がお高めなマスター会員になりました。節約生活には少々ぜいたくすぎる会員料金だったので最初はちょっとビビりましたが、気づけば電気代、水道代、給湯代(オール電化マンションに暮らしています)が合わせて1万円以上安くなっていて、これはいいぞと。
もちろん体力もつきました。最初は腰が痛くて、プールを出入りするのも手すりがないと歩けないくらいだったんです。痛いから歩かない→お尻の筋肉が落ちる→しゃがめないという負のスパイラルに陥っていましたが、いいインストラクターに出会って体幹の使い方を学び、水泳もだんだん上達し、今ではバタフライも泳げるようになりました。
さらに、ジムでの人間関係もできました。今は仲間に会えるコミュニティとしても機能しています。
80代、90代の先輩マダムに刺激を受ける。おしゃれも人生も「自分らしく」
――スイミングクラブには、地曳さんよりさらに年上の80代、90代の年上マダムたちも通っているそうですね。
地曳:この年齢で毎日プールに来るような人たちは、すごく意識が高いというかスーパーポジティブな方ばかり。そしていい意味で個人主義なので、つき合いやすいですし、尊敬しています。
『これがババアの生きる道』という新刊にも書いていますが、みなさんそれぞれいろんなルーティンがあるから、べったりつるむようなことはせず、ジム併設のお風呂で手を振り合ったりとか、脱衣所で会話したりするくらい。その距離感がちょうどいいんです。
スタイリスト目線でいうと、みなさん下着もおしゃれ。80代、90代の方たちが、レースのすてきなショーツを普通に着ています。ああいう場だとやはり皆さん情報交換をしたり互いに感化されたりするようで、今どきの下着にアップデートされるようです。おしゃれって伝染するんだなと感じました。
――スイミングのおかげで、夜もよく眠れるようになったそうですね。
地曳:じつは少し前、なにをやってもうまくいかない時期があり、落ち込んでいました。そういうときって、不安で悪いことばかり考えてしまうんですよね。とくに夜は、ろくなことを考えません。でもスイミングで1m泳げば、体が疲れて、有無を言わさず眠れるんです。また夜に泳ぎに行くこともあるので、お酒を控えるようになり、酒量も減りました。
私はスマートリング(指輪のように着けられる、睡眠や心拍数などを計測できるデバイス)を着けて睡眠を計測するアプリを使っているのですが、睡眠の質もいいみたいです。

