60代になって気づいた心の変化を紹介します。教えてくれたのは、ひとり旅を楽しむシニアブロガーのショコラさん。年齢を重ねるにつれ、欲しいものが減っていくなかで、新たに「行きたいところリスト」をつくり始めたところ、気持ちに変化が生まれたそうです。具体的なエピソードを伺いました。

※ この記事は『60代から夢をかなえる ひとり旅』(すばる舎刊)に掲載された内容を一部抜粋・再編集して作成しています

地図帳を眺めるショコラさん
地図帳を眺めながら、ここに行ってみたい、ここも一度は行っておかなくちゃと夢をふくらませています。
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60代、「欲しいものリスト」を書くことが減った

30代、おしゃれが好きで買い物好きだった頃、「欲しいものリスト」をつくって眺めるのが楽しみでした。

40代になり、ひとり暮らしが始まっても、やはり物欲は健在。でも、自分の稼ぎで暮らしていかなくてはならない。家賃や光熱費、食費などでギリギリの生活で、買えなくても、欲しいものリストを書いて夢をふくらませていました。

当時欲しいものは、若かったせいか、服やバッグ、靴やアクセサリーなど身に着けるものがほとんどでした。ただ節約生活だったので、リストを見ながら、これは分不相応だと思ったり、やはりこれは買っても使わないかも、いらないものだとリストから消したり…本当に必要なものを見極める訓練をしていたように思います。

無駄使いをしないためにも、この習慣は今も続けていますが、最近このリストに書くことが極端に減っているような。

リストに書いてあるのは、壊れそうな洗濯機や23年使っているビルトインコンロの買い替え、床ぶきしてくれる回転モップクリーナーなど、実用重視になっているのは、やはり年のせいかもしれません。

「行きたいところリスト」を始めたら夢が広がった

61歳の春、20歳の頃から憧れていたパリへ、妹と2人で初めて行きました。

飛行機とホテルを選ぶだけのフリーツアー。ホテル選びや観光先は、パリ2度目の妹におまかせでしたが、パリ市内に連泊するので、ホテルは簡単なキッチンがついたコンドミニアムタイプに。

滞在型の旅行を楽しんだ後、5年くらいしたら今度はイタリアへ行きたいね、と話していたのですが、数年後世界中に新型コロナウイルスが広がり、旅行どころではなくなってしまいました。

当時のパスポートが、ちょうどイタリアに行こうと思っていた年の春に期限ぎれになってしまい、いつになったら海外旅行ができるのだろうと思っていました。そうして、自粛のなかで思いついたのが、「行きたいところリスト」を書くことでした。

欲しいものリストと同じように、先の楽しみのためにつくっておこうと考えました。いつ終わるかわからないコロナ禍の自粛だけでなく、仕事をやめたあとのお楽しみ、旅行をたくさんしたいという老後の楽しみのためにも。

スペイン、イタリア、イギリス、ポルトガル、台湾、タイ・バンコク、伊勢神宮、長崎、石垣島、竹富島、伊根の舟屋、明治村、知床半島、高野山、尾道・しまなみ海道、出雲大社、工場夜景クルーズ、鎌倉古民家ミュージアム、深川江戸資料館、あしかがフラワーパーク、高知モネの池、イスタンブール、法隆寺、大山詣で、京成バラ園、城ケ島…。

思いつくままに海外・国内問わず、日帰りで行けるところまで、つらつらと書き始めました。

欲しいものリスト同様、情報を得るたび、新たに書きたしたり、リストを見返しながら、やっぱり行かなくてもいいかなと思って消したり。これも、欲しいものリストと同じで、自分の気持ちの変化がわかります。

旅先だけではなく、花のきれいな庭園、古い建築物、日帰りできる距離の博物館や美術館、好きな古民家カフェも。

コロナ禍でも手帳に書いているうちに、「いつかは」という夢が広がりました。その後、自由に旅行ができるようになってからも、行きたいところがどんどん増えています。

リストの場所に実際に行ったら、チェックを入れ、日にちを書き込むのも楽しみになっています。今はまだ手帳に書いていますが、たしたり消したりするのはスマホの方が便利かもと最近思うようになってきました。でも、紙に書く方が好きだし、などと考えながら。