画廊と美術館での学芸員経験をもち、現在は美術エッセイストとして活躍中の小笠原洋子さん(76歳)。高齢者向けの3DK団地でひとり暮らしをしながら、月4万円の年金で生活しています。今回は“本当に必要なもの”を厳選した快適な暮らしをつくる、収納の工夫について語ります。
すべての画像を見る(全6枚)ものを厳選しているから備えつけ収納で十分片付く
ひとり暮らしの私は凝った料理をせず、自己流の食生活を楽しむためにも食器や調理具や調味料を限界まで少なくし、食器棚も廃棄してしまいました。団地暮らしを始めたここ数十年間は、システムキッチン上下に備えつけられた戸棚だけがわが家の調理具の収納場所です。
収納用の戸棚は8か所設置されていて、そのうち引き出しが2つ、残りは開き戸です。引き出しのひとつには、箸やスプーン類とおたまなど数種類の調理器具を、3分割のトレイとフラットのトレーに収めています。
シンク下の戸棚には、取り出しやすくカゴに入れた「朝食セット」として粉ミルクやお茶類のほか、フライパンや入れ替え用洗剤などが奥に収まっています。
別の戸棚のひとつには、飯椀や汁椀、大小の鉢皿などわずかな食器類を、小さな3段棚にのせています。
私の場合、経済的余裕がないためにキッチングッズも少ないのですが、台所用品を飾るようにするのを避けてきたのは、たとえばその用具の裏側の壁などは見過ごしやすくても、案外汚れがちで、掃除に手間がかかるからです。
収納場所には「必ず余計なものが入っているはずだ」と考えて、思いついたときに1か所だけでも中身を取り出し、入れ直してみるだけでも整うはずです。1か所整頓すると、収納場所を変える必要があることに気づいたりして、別の棚も入れ直す羽目になったりしますが、仕上がったときの爽快感には、得も言われぬ心地よさがあります!



