土の変化が楽しめる、おおおらかさを感じさせる器
すべての画像を見る(全2枚)器の使い方は自由自在でいいと思っています。スープ皿だからといってスープしか盛ってはいけないということはありません。
たとえば来客の多いわが家では、丹波の石井直人さんの大鉢がいつも大活躍しています。鶏肉と大根やニンジンを炊いたものをどんと盛りつけて出すこともしばしばです。この大鉢をひとまずテーブルに置くだけで、「わーっ」という歓声が上がります。
それだけではなく、スタッフが来たときなどは、うどんを人数分、釜揚げにしてお湯ごとたっぷり、この大鉢に盛って出すこともあります。みんなでわいわい好きなようにうどんを取り、つゆにつけて、ずるずるとすすり上げるのです。大抵は打ち合わせやイベントの後でおなかがペコペコなので、みんなで囲む大鉢の釜揚げうどんは大人気なのです。
ときには、この大きな鉢に砕いた氷を入れ、ワインを冷やして出すこともあります。
石井さんの器は画一化されていない、土の変化が楽しめる器です。遠い遠い原始の、昔からのつくり手を思い出させるようなおおらかさを感じてなりません。
ワインを注ぐためのゴブレットと変型の角皿も一緒に出せば、チーズとドライフルーツだけでもご馳走になります。こういうのを器に助けられるというのかもしれませんね。
たくさんの旅をして、たくさんの本を読み、歴史にも詳しい石井さんがつくり出す器は、プリミティブで知性的です。人生で育んでこられたご経験がそのまま表れた個性あふれる器は、胸に抱きたくなるような懐かしいぬくもりさえ感じられます。
この大鉢やゴブレットで、日本酒をキリッと冷やして楽しむこともあります。

