フィンランドの一汁三菜「lautasmalli(ラウタスマッリ)」

フィンランドの理想のプレート図解
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フィンランドでは主食や副菜という考え方の代わりに、「lautasmalli(ラウタスマッリ)」、直訳すると「プレートモデル」という理想的な食事のモデルプレートに基づいて食べることをすすめられます。ワンプレートにのせるものをモデルのように構成すると健康的である、と小さいときから食育で徹底して教えられる食事法です。

具体的には、プレートの半分が野菜、1/4は炭水化物、そして1/4はタンパク質という構成です。たりなければライ麦パンや、日によってはデザートも追加します。

野菜はサラダや温野菜、タンパク質はサーモン、ミートボール、チキンなど、そして炭水化物という日本でいう主食の部分は、ゆでジャガイモ、パスタ、お米など日によって変わります。ベジタリアン用、年配の方や子ども用など、様々なモデルプレートがあります。

この日本の「一汁三菜」に少し似ている食べ方は、比較的新しい考え方で、元々スウェーデンで導入されたあと、フィンランドでも採用されました。しかし歴史の長さよりおもしろいのは、どれだけ実際に人々に意識されているかということです。

今は笑い話にしていますが、知り合いのフィンランド人男性が初めて日本に来てくれたとき、お店選びに少し苦労しました。普通だったらすしやそばなど日本らしいものが喜ばれると思うのですが、時差ボケもあるのか、初めての料理にチャレンジするより、いつも食べている食事の方が安心だったようです。

たとえ日本食の店であってもやっぱりサラダが食べたいと言い、プレートモデルのような食事が食べられないと気がすまないような様子でした。

食事は「1日5食」で軽めに

サンドイッチ

ちなみに、フィンランドは日本のように1日3食と3時のおやつではなく、1日5食と言
われます。しかし5食といっても朝ごはんと夜ごはんは日本より軽めな印象で、その代わりに午後と寝る前にパンやヨーグルトなどの軽食を食べる人が多いです。

夜ごはん「iltaruoka(イルタルオカ)」は、「ruoka(ルオカ)」というごはんを意味する言葉がつきますが、それに対して、朝ごはん、間食、寝る前に食べるもののことをそれぞれごはんではなく、「aamupala(アームパラ)」、「välipala(ヴァリパラ)」、そして「iltapala(イルタパラ)」と呼び、この「pala」は「一部」や「ひと切れ」というような意味で、量が少ないという印象を与えます。 

もちろんフィンランド人全員がこの理想的な食べ方を毎日実践しているわけではないのですが、この食事モデルが深く浸透していることを物語っているのは、フィンランド人の自分の食事に対するブラックユーモアです。

たとえば、サウナのあとケチャップをたっぷりつけたソーセージの写真をSNSにアップしたときは、「半分トマトだから野菜たっぷり。プレートモデルどおりの規則正しい食事」などというジョークをコメントしたり。そんな様子からも垣間見えるのではないでしょうか。

フィンランド発 幸せが見つかるライフスタイル』では、今回ご紹介した食事にまつわる話題のほか、インテリアや手土産など、フィンランドならではの文化を紹介。日々を心地よく幸せに暮らす、フィンランドの暮らし方や考え方がつまった1冊です。

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