お正月といえば「お年玉」。子どもたちにとっては楽しいイベントですが、親として気になるのがお年玉の「管理方法」。親が管理するべきか、それとも子どもにまかせた方がいいのか、迷う人も少なくないのではないでしょうか? そこで今回、ファイナンシャルプランナーであり、2児の母でもある塚越菜々子さんに、子どもにマネーリテラシーが身につく「お年玉とのつき合い方」を教えてもらいました。
すべての画像を見る(全4枚)お年玉は「マネー教育のチャンス」
あげるお年玉の金額はご家庭によってさまざまですが、20代以上の男女を対象に、株式会社マルアイが実施した「2025年お年玉に関する実態調査」(※)によると、1000円台から4000円台が約半数を占めています。
ひとつひとつはそれほど高額ではないかもしれませんが、親戚からあつまると数万円となり、子どもにとっては1年でいちばん多くお金をもらうタイミングとなります。
大きな額となると、ついつい「お母さんが預かっておくね」と親の口座に入れてしまったり、教育費を貯めている子ども名義の口座に入れたりしてしまいがちですが、そうするとせっかくの「マネー教育のチャンス」をのがしてしまうかもしれません。
普段のお小遣いとはちがう大きなお金とのつき合い方が、将来「お金のやりくり上手」になれるかどうかをわけるといっても、過言ではありません。
※ 株式会社マルアイ実施「2025年お年玉に関する実態調査」https://maruai.co.jp/news/p7789/
親が管理?子どもにまかせる?年齢別の考え方
何歳ならこう、と年齢で決めるより、子どもの様子を見ながら「自分で決める範囲」を広げていくのが理想的ではありますが、以下のような形をひとつの目安にしてみてください。
●未就学児の場合
まだお金の価値はわかりませんが、もらったお年玉で買い物できる喜びを経験するのが大切です。
親が管理しながら、一部は自分でお菓子などを買う経験をするのがよいですね。
●小学校低学年の場合
大きな金額の足し引きがまだ苦手な子は、少額をわたして、残りは親が預かって貯金する、という方法が理想的です。
手元にあるお金でなにを買うか選んで決める練習を始めましょう。
●小学校高学年の場合
全額を一緒に確認し、貯める額とすぐ使う額の配分を自分で決めてみましょう。
お年玉以外に誕生日などで現金をもらうことがあるなら、それらもふくめて年間の計画を一緒に考えるのもいいですね。
ちなみに、わが家の子どもは2人とも、小学校3年生のお正月明けに銀行口座の開設に行きました。安全上の理由から通帳やキャッシュカードは親が管理していますが、手元に持っているお金以外に、どのくらい使えるお金があるのか、各自が把握して使っています。

