1日があっという間に過ぎるのに、「今日なにをしたか」思い出せない…そんな経験はありませんか。音声配信メディア「Voicy」でワーママライフを発信し、エッセイ集『からまる毎日のほぐし方』も上梓好評の尾石晴さんも以前はそうだったそう。会社員を辞め、現在は会社経営・大学院生・2児(中学生長男、小学生二男)の母を兼任する尾石さんに、「自分を見失わない生き方」のコツを聞きました。

自分を見失わず、キャリアチェンジできた経緯とは?(出典:尾石さん運営のHP「ポスパム」)
自分を見失わず、キャリアチェンジできた経緯とは?(出典:尾石さん運営のHP「ポスパム」)
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職場と家を往復する日々…自分を見失いかけたとき、音声配信をスタート

5年前まで外資系企業で働きながら、育児を両立する毎日に追われていた尾石さん。毎日たくさんのことをこなしているのに、「今日はなにやった?」と聞かれたとき、パッと出てこない日々を送っていたのだとか。

「細々したタスクはたくさんやっているはずなのに、なにもやっていない気がしていたのです」(尾石さん、以下同)

2人目のお子さんも生まれ、さらに時間がなくなると思っていた頃、知人から「自分の考えをどこかに残しておいた方がいい」とすすめられたのだとか。

「アウトプットの練習としてブログを書いてみましたが、実際は300字も書けなくて。かといって、じっくりPCやノートに向き合う時間も満足にとれませんでした。音声配信で自分の思いや考えを残すのがいいんじゃないかと、これもまた知人にすすめられて始めてみました」

音声は隙間時間に録音。とにかく続けた

ブログ執筆よりも時間がかからないとはいえ、当時はフルタイム出社が大前提。尾石さんはなんと、ランチ休憩中や帰宅後に音声を収録していたそう。

「書くと1時間くらいかかる作業も、メモをとる感覚で話すと、15分ほどで収録できるもの。当時の放送を聞いていただくとわかるのですが、15分の放送内でも細切れに編集されています」

実際に、音声の前半8分は外出先で録音し、後半7分は家で録っていたこともあったと話します。

「放送時の音質や音の反響が違っていて、『違う部屋で録っていますか?』と聞かれたことも。それくらい、隙間時間でこなしていた記憶があります。ただ、自分の考えを発信することは楽しかったし、気持ちもほぐれていく感じがあったので、隙間時間のやりくりでも、まずは続けることを大事にしました」