体を洗うタイミングはいつ? 風邪のときはお風呂に入ってもいい? 入浴は毎日の習慣だからこそ、正しい方法を知っておくことが大切です。ここでは温泉療法専門医の早坂信哉先生が、肌の健康を守るための体の洗い方と、風邪のときに気をつけたい入浴のポイントを解説します。
※ この記事は『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(アスコム刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております。
すべての画像を見る(全2枚)体を洗うのは「お湯につかる前、つかる後」どっち?
体を洗うのはお湯につかる前がいいと思いますか? それとも後?
「そんなのどっちでもいい」と思われるかもしれませんね。でも、じつはこの順番、肌の健康のためにはちゃんと意味があるのです。
答えは、「お湯につかった後に体を洗う」です。意外でしょうか?
●理由1:ゴシゴシ洗わずに汚れが落ちる
まず湯船で体を温めて皮膚をやわらかくすることで、毛穴が開き、皮脂や汚れが自然に浮き上がります。その状態で体を洗えば、ゴシゴシこすらなくても汚れが落ちやすくなるので、肌への負担がグッと減ります。
●理由2:乾燥やかゆみ、肌荒れを予防する
肌を強くこすると、必要な角質、皮脂や常在菌まで洗い流してしまい、乾燥やかゆみ、肌荒れの原因になることがあります。とくに敏感肌の方は、先にお湯につかって、皮脂や汚れを浮き出させてから体を洗う方法がよいでしょう。
「アカ」と言われるものは、もともと汚れではなく、皮膚の一部である古くなった「角質」です。角質は皮膚の内側を守ってくれる自分の皮膚の大事な一部分なので、ゴシゴシこすって無理にはがしてはいけません。泡タイプのボディソープか、泡だてた石けんで、手でやさしくなでるようにして体を洗います。
冬に肌が乾燥してかゆくなる人はゴシゴシこするのを止めるだけでかゆみが止まることも多いです。
●注意点1:かけ湯をしっかり行う
先に湯船につかるときは、手足から順にお湯をかけて、体が湯温に慣れるようにします。これで体温や血圧の急激な上昇を抑えることができます。
●注意点2:銭湯や温泉では体を洗ってから入浴
公共浴場では、先に体を洗ってから入浴するのがマナーです。その場合も、強くこすらず、石けんを泡立ててやさしく汚れを洗い流しましょう。
