一生懸命掃除をしているのに、なぜか汚れが落ちない、すぐにまた汚れる…そんな経験はありませんか? その原因、間違った掃除方法にあるかもしれません。よかれと思ってやっている行動が汚れを悪化させたり、家を傷めたり、ときには健康を害することも…。今回はそんな間違った掃除について、クリンネストの1級のあゆみさんが解説します。
すべての画像を見る(全6枚)1:フローリングの「水ぶき」をやりすぎる
床をきれいに保ちたくて、毎日水ぶきしている人はいませんか?
じつはこれ、フローリングにとっては大敵。木材は水分に弱く、長時間濡れた状態が続くと「反り」「浮き」「黒ずみ」といったトラブルを引き起こします。さらに、フローリング表面のワックスがはがれやすくなり、かえって汚れが付着しやすい床になってしまうのです。
基本は乾ぶきでホコリを取るだけで十分。どうしてもベタつきが気になるときだけ、固く絞った雑巾でサッとふく程度にとどめましょう。水ぶきのしすぎは「清潔」どころか「傷み」の原因になるので要注意です。
2:洗剤を「混ぜ使い」する
汚れは一度に落としたいですよね、でも「強力そうだから」と複数の洗剤を混ぜるのはとても危険です。
とくに漂白剤と酸性洗剤(トイレ洗剤・クエン酸など)を一緒に使うと、有毒な塩素ガスが発生する可能性があります。これはほんの少量でも目や喉を刺激し、最悪の場合は呼吸困難や体調不良につながります。
SNSなどで「最強の洗剤になる!」と混ぜた洗剤を紹介されていることもありますが、鵜呑(うの)みにしない方が賢明です。洗剤は単品でラベルに記載のとおりに使うのが基本中の基本。安全な掃除は正しい知識から始まります。
3:「メラミンスポンジ」をいろんな場所に過度に使う
「水だけで落ちる」と人気のメラミンスポンジ。便利な反面、微細なヤスリのような働きをしていることをご存じですか? そのため、鏡やステンレス、木材、プラスチックなどに使うと、表面が削れてしまい、光沢が失われたりくもったりすることがあります。
たとえば洗面台の鏡。くもり止め加工がされている場合、メラミンでこするとその加工まではがれてしまい、かえってくもりやすくなることも。洗面ボウルもシンクも傷がつきやすいので注意が必要です。
使うときは「落としたい汚れ」にだけピンポイントで試したり、目立たない場所で確認してからにしましょう。便利だからといってむやみに使うのはNGです。



