50歳で家じゅうの片付けを始めて、現在はすっきり快適な暮らしをしている整理収納アドバイザー・原田さよさん(現在60代)。ここでは、冷蔵庫の野菜室の使い方を例に、見つけやすくて戻しやすい収納術や、野菜室の収納におすすめの便利グッズについて語ります。

整理整頓された冷蔵庫
野菜室の下段では、上へ上へと重ねず、どれも見えるように収納しています。
すべての画像を見る(全4枚)

探しものが多くなってしまう収納とは?

あると思っていた野菜がない。ないと思って買ってきた野菜が探してみるとちゃんと入っていた。久しぶりに野菜室の掃除をしたら底のほうからしなびたネギや黒くなったレンコンが出てきてしまった。このようなことが起きるのは、野菜を入れすぎていることだけが原因ではありません。

以下のような状態になっている場合は、一度収納の仕方を見直すことをおすすめします。

・収納場所が決まっていらず、「とりあえず置き」が多かった
・その物にとって最適な収納場所ではないところに収納していた

冷蔵庫の整頓の仕方

収納の基本の考え方は、どこでも同じです。たとえばこの画像は机の浅い引き出しですが、使用頻度に合わせて収納場所を決めてきたので、探しものをしたり、余分に買ってきたりすることはなくなりました。

野菜室の場合も下記を意識して整理収納を進めれば、使いきれるようになるし、二重に買ってきてしまうこともなくなります。

(1) 野菜室からすべてのものを出す(このとき、庫内をサッとふき掃除しておく)

(2) 野菜の大きさや、種類、使いかけかどうかなどで分類し、傷んでいるものは取り除く(もし存在を忘れてしまっていた野菜が見つかって、それがまだ使えそうなら早速その日に消費する)

(3) 野菜室で使いたい収納グッズを用意、なければ紙袋などで代用

(4) 上段や深い引き出しの手前に、使用頻度が高いもの・消費期限が近いもの・傷みやすいものを収納する

(5) 下段の深い引き出しに、グループごとに定位置を決め、立てて収納する(深さのある収納グッズを使うと便利)

野菜室の収納で重視したいこと

整理整頓された野菜室
野菜室の上の平たい引き出しには、傷みやすいものや、使いかけのものを収納

冷蔵庫の収納では、「重ねないこと」「上から見てなにが入っているかひと目でわかるようにしておくこと」「よく使うものや傷みやすいものほど『手に取りやすい位置』に収納すること」を目指してみてください。

ちなみに、どこでどう使うかを決める前に収納グッズを買うと、余ってしまう場合もあるので、必要であれば買いたすようにしてください。はじめは紙袋やあき箱やなどで収納し、それに慣れてから収納グッズを買うかどうかを考えましょう。