ディテールまでこだわって当時を演出されたセット
1984年の日本は、経済の安定成長期からバブル経済期への移行期。スマホもSNSもなく、人々は希望に満ち、好景気に浮き立つ一方で、渋谷の片すみにはまだなに者でもない若者たちの苦悩と挫折、ときに恋模様がありました。そんな“人間くさい”人たちが、不器用ながらもエネルギッシュに生きた時代を切りとります。
「今は嫌われることも失敗することも難しくて、ぶち当たる前にあと何歩進むと壁があると教えられるから、壁にもぶつかれない時代。でも、当時はだれもがポジティブで、明日に対して前向きなエネルギーがいっぱいつまっていたと思います。だから、生活が豊かになってもいくし、芸術が生まれるんだということを感じました」
本作では当時の渋谷の街を巨大オープンセットで再現。ノスタルジックな風景は、あの頃の渋谷を知る人なら郷愁の念に駆られるに違いありません。
「まず、ネオンが多くて、路面を濡らすと光が反射してカラフルになります。60メートルほどある坂道にはストリップ劇場やラブホテル、数十軒のお店が並び、猥雑で不純なにおいがします。室内セットには三谷さんが指定した美顔器やお菓子、当時の雑誌などもあり、ディテールにまでこだわっているので、そこもぜひ楽しみに観てください」
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』
10月1日START
毎週水曜 夜10時(第1話は30分拡大)
フジテレビ系 全国ネット放送
https://www.fujitv.co.jp/moshi_gaku/