戸建てを建てるときに、気になるのが庭となるスペース。ここでご紹介するのは、ESSEonlineライターの「奥行き2mほどの小さな庭」。2024年8月に延床面積29坪の2階建ての家を建てたとき、40坪ほどの敷地で確保できたのがこの小さな庭でした。濡れ縁(ぬれえん)と沓脱石(くつぬぎいし)を置けば、残るのは人が歩けるくらいのスペース。それでも、いくつかのポイントを押さえることで、お気に入りの空間ができたそう。今回はその工夫とアイデアを紹介します。

庭
ライター宅の庭。奥行き2mとコンパクトながら満足度は高い
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工夫1:濡れ縁を設置することで「庭時間」が大充実

濡れ縁

奥行き40cmの濡れ縁と沓脱石を置いただけで、家の中と外をつなぐちょっとした居場所が生まれます。腰かけて庭をながめたり、子どもと一緒にスイカを食べたり、庭に植えたブルーベリーを収穫したり。そこに濡れ縁があるからこそ、実現できたことがたくさんありました。

濡れ縁に七輪を出して、お酒をのみながらちょっとしたつまみを焼いて過ごすのも楽しいです。春や秋の夕暮れ、濡れ縁に腰かけて炭をつつくと、アウトドア気分を満喫できます。

豪華なグリルバーベキューというわけにはいきませんが、七輪くらいなら小さな庭でも可能です(もちろん、隣のお宅の許可は事前にいただいておきましょう!)。

工夫2:植栽を主役にして「季節を感じられる庭」に

濡れ縁

わが家の庭の主役は、植栽として植えた木々や草花です。アオダモやモミジ、カラタネオガタマといった中高木に、下草を合わせると、わずか2mの奥行きでも緑を感じることができます。

季節ごとの移ろいを家の中からながめられるのは、小さな庭ならではの贅沢。住み始めてから1年、まだまだ露出した土が見え隠れするので、季節ごとに咲く小さな花をもっと増やそうと計画しています。

「一面の芝生を張って子どもが駆けまわる庭にする」という理想もありましたが、このサイズでは現実的ではありません。開放的な庭というよりは、室内から見える景色のために植栽を増やして、小さな雑木林のように仕立てたほうが、空間を無理なく生かせると感じています。