理想と夢を詰め込んだ、絵本に登場するようなかわいらしい本棚
すべての画像を見る(全5枚)言葉のメモが「思想のマップ」と話してくれましたが、山荘の本棚も中嶋さんを表すマップです。自分らしい本棚が欲しくて、山荘を建てるときにあつらえました。
壁一面を埋める大きさであること、背の高い本も収まること、灯りがつくこと、可動式のはしごを備えること。はたして、絵本に登場するようなかわいらしい本棚ができ上がったのです。
雑音のない静かな場所で、「本の世界にひたり続ける」夢のような時間がここにはあります。
目的のない読書は、自分の新たな「窓」をあけてくれる
絵本など自由な物語を味わうコツを伺うと、少し間をおいてつぶやきました。
「余白を楽しむということかな。想像の世界上の不思議なこと、途方もないこと。そんな『余白』のなかにたゆたっていると、ぽっかりなにかが浮かんできませんか? そうしたら、ふわ~って温かな気持ちになるはずです」
「なにかのために」読むのではなく、物語の世界を「たゆたう」。これこそが中嶋さんの読書。
「物語のなかにダイブすると、いままで自分のなかには存在しなかった窓が開く気がします。そこに心地よい風が通るのを感じられるのです」
雑誌『天然生活』でご紹介した本にまつわる特集から、厳選記事を1冊にまとめた『別冊天然生活 本は友だち 人生を変える一冊と出合うために』は好評発売中。 作家の角田光代さんや絵本作家の角野栄子さんなど、本を愛する方の本棚や、随筆家の山本ふみこさん、ミュージシャンの坂本美雨さんなど、様々な分野で活躍する方々に愛読書をご紹介いただきます。

別冊天然生活 本は友だち 人生を変える一冊と出合うために (扶桑社ムック)
※ この記事は『別冊天然生活 本は友だち 人生を変える一冊と出合うために』(扶桑社刊)より一部抜粋、再構成のうえ作成しています