40代のうちからできる、終活についてご紹介します。「更年期の初期症状を感じることも増え、着実に年を重ねていることを実感して以降、残された人に負担をかけないよう小さな準備を始めることにしました」と話すのは、アラフォー夫婦で築35年の賃貸マンションに暮らす深尾双葉さん。一見消極的に思えますが、これからの日々を大切に過ごすためのポジティブな行動だと感じているそう。そんな深尾さんが実際に行った終活について、詳しく教えてくれました。

40代の終活準備
早めの終活で心の準備を
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1:「人生の棚卸し」をして、時間の使い方を考える

人生の棚おろし
書き出すことで見えてくることがたくさんあります

40代になった今、少しずつ人生の棚卸しをしています。これまでを振り返りながら、あんな出来事があった、こんな出会いがあった、当時はこんな分野に興味をもっていた…と思い出したままを順に書き出していく作業です。

そうするなかで、自分にとって大切なこと、まだやり残していることなどが次第に見えてきます。これからの私は、時間とお金と体力をなにに使いたいのか。立ち止まり、一度考える時間をもつことで、今すべきことの優先順位がはっきりとしてきます。

年齢を考えると少し早いと感じるかもしれませんが、後悔なく最期を迎えるために、今のうちから始めることがおすすめです。過去を整理することで、これからの選択に迷いがなくなり、余計なことに振り回されずにすむようになります。

2:「エンディングノート」づくりを始める

エンディングノート
必要事項の欄がしっかりあるエンディングノートが便利

エンディングノートの存在を知ったのは3年ほど前でしょうか。自分にはまだまだ先、ほとんど関係のない話と考えていました。その後、能登の震災を経て、命について考えることが増えていきました。エンディングノートを自分ごととして意識するようになったのはちょうどその頃からだったと思います。

最初は普通のノートに書き出したりもしましたが、ここ最近では、必要となる項目が細かく記載された便利なノートが、種類も豊富に販売されていることを知りました。お金のこと、医療や介護の希望、大切な人へのメッセージなど、ひとつひとつ書き進めることで、気持ちが整理されていく感覚があります。

書くことによって、自分自身の「これから」や「今」がより明確になり、漠然とした不安が少しずつ和らいでいきます。未来への備えは、今を丁寧に生きることにもつながっていると感じています。