50代、新たな判断軸は「今必要かどうか」
すべての画像を見る(全3枚)几帳面な人、責任感が強い人ほど「休む」ことが苦手なのではないかと思います。私も、やるべきことを先回りして処理しておかないと不安になるタイプ。思えば夏休みの宿題も、先にさっさと片付けてしまわないと遊べないタイプでした。
先回りして「がんばった自分」に助けられた経験ももちろんありますし、体調がよいときはそれがベストだと思います。でも、「やらない」選択をしても、私を取り巻く世界は変わりませんでした。むしろ無理してがんばるよりも、ずっと健やかに、安定して日々を送れることに気づいたのです。
日々の小さなことであっても、それは同じです。たとえば、洗い忘れたフライパン。気づいた瞬間にガッカリして自分を責めたくなりますが、別に今無理して立ち上がらなくても問題ありません。
心身ともに元気だったら、「しょうがないなぁ」と愚痴りながらもさっさと片付けてしまった方が、次にキッチンに立つときの気分も爽快でしょう。でも疲れているのなら、その数分で体を休めたほうが、結果的に家事のパフォーマンスが上がるかもしれません。
最近の私は、「今すぐにやらないと本当にマズいことか?」と問いかけ、「あとでも問題ない」なら思いきってあと回しにすることを覚えました。
「ご自愛」は甘えでもサボりではない
体調がよいときには、先を見越して行動する。体調が思わしくないときには、今やるべきことだけを淡々とこなす。私は、これこそが「大人のがんばり方」だと考えています。
自分を愛し、慈しむ「ご自愛」は、決して「甘え」ではありません。自分のリズムと向き合うための知恵であり、強さだと思うのです。
ふと疲れを感じたとき、ぜひ「今、これは本当に必要か?」と問いかけてみてください。そして、心と身体が「休みたい」と言っているのなら、思いきって一度立ち止まってみてはいかがでしょうか。
きっと今のあなたにぴったりの「健やかで心地よいがんばり方」が見えてくるはずです。
そうそう。最近は放置した食器類を、見かねた夫が洗ってくれることも増えました。自分がやらなければならないという使命感は、案外ただの思い込みかもしれませんよ。