最大で9連休も見込める、年末年始休暇。長期の休みを利用して、ハワイ、ロサンゼルスなど、アメリカ旅行を計画している方もいらっしゃるのではないでしょうか。せっかくならば楽しみたいけれど、昨今の円安や物価高で旅行中の出費が気になるところ…。そこで今回はアメリカ・シアトルに住んで20年、子育てに奮闘するライターのNorikoさんに、「アメリカ旅行で節約するコツ」について教えてもらいました。
すべての画像を見る(全6枚)インフレと人件費高騰のダブルパンチをどう乗りきる?
アメリカ観光では、テーマパークやスポーツ観戦、旬のエンターテインメント、ミュージアムなど、人それぞれ外せない目的があるかと思います。しかし、どうがんばってもそれなりにお金がかかってしまうもの…。格安サイトで航空券やホテル、ツアーの予約まで完了していたら、ほかに削れるものは現地での食費ではないでしょうか。
リモートワーク全盛のコロナ禍を経て、上がりに上がったのが外食産業の人件費です。感染リスクの高い対面での接客は敬遠され、レストランや小売店では人手不足が今なお続いています。アメリカ人はもう、外で働きたくなくなっているのかもしれません。
そのため、店側は人件費を上げてスタッフを確保せざるを得ず、当然のごとく販売価格は上昇。とくに外食はその影響をもろに受け、肌感覚ではコロナ前の1.5倍の勢いです。そこに円安ドル高とくれば、日本円に換算するととんでもない額に!
朝食つきのホテルも一般的ですが、どうしても外食頼みになりがちな旅行者。今回は、少しでも節約するにはどうすればよいのか、アイデアをいくつか紹介していきます。
ブランチ&ランチはピクニック気分でテイクアウト
アメリカでは多くの州で日本の消費税に当たる「売上税」があるのですが、たとえばシアトルでは10.35%にも上ります。さらにレストランでは20%前後のチップの支払いが当たり前。つまり、メニューに載っている価格に約“30%”が上乗せされるということです。サンドイッチが10ドルとすると、30%の加算で13ドルの支払いとなるので、日本円に換算して約2000円の出費に…。
そこで活用したい穴場が、ご当地スーパーです。ローカル色の強い店舗ほか、オーガニックやナチュラル系の商品をそろえた高級路線の店舗なら、デリコーナーが充実。パンやスープ、総菜、サラダもそろいます。地元の人気店から仕入れたドーナツやマフィン、パイ、その他スイーツなどのご当地グルメも見つかります。
全国展開するホールフーズの名は、もしかしたら日本の方も耳にしたことがあるかもしれませんね。店内で焼き上げるできたてのピザは切り売りもしていて、先日訪れたときは2人分で8ドル(約1200円)でした。
税金を入れても約9ドル、なんと10ドルを切ります。しかもスーパーでの買い物にチップは不要! そもそもの販売価格がレストランより割安なので言うことなしです。
店のイートインスペースほか、もちろんホテルの部屋やテラスで食べるのもあり。天候が許せば、せっかくの旅行ですから、景色の美しい公園や水辺などでテイクアウトした食べ物を並べて、ピクニックを楽しむのもおすすめです。レジのスタッフにリクエストすれば、使い捨てのフォークやスプーンを無料でもらえますよ。
デザートには、新鮮なフルーツはいかがでしょう? アメリカのほとんどの州では、日本と違って加工品以外の食品に税金がかからないので、その分の税金が節約できます。「ファーマーズマーケット」と呼ばれる市場に足を向ければ、地元の新鮮なフルーツが手に入りますよ。