3:ライブハウスでアメリカ人が懐メロで盛り上がる

新型コロナのパンデミック宣言前、「竹内まりやの曲が好きでよく聴いている」と話すアメリカ人の若者に出会い、感動を覚えたものでした。そこから「シティポップ」という言葉をあちこちで目にするようになったものの、正直、日常生活でその流行を肌で感じる機会がなかったのも事実です。

コンサート外観
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それがこの9月、今年の春から日本で暮らし始めたというシティポップブームの立役者のひとり、Night Tempo(ナイト・テンポ)さんのUSAワンマンツアーという、ドンピシャなイベントが近所であったので参加してみました。シアトル公演は初とのこと。

日本に帰れるのは1、2年に一度という生活を送る私は、フィットネスジムでエクササイズをしながらイヤホンで聴く日本の曲に癒やしを求めています。たまに懐かしい90年代の曲などを聴くと郷愁はつのるばかりです。音楽アプリのリストにNight Tempoさんの名前もあがってきますので、もともとリスナーの一人ではありました。

当日、会場となった学生街の中のライブハウスは、前座のバンド演奏も終わり、いよいよNight Tempoさん登場となる頃には、ほぼ現地の若者で埋まっていました。アメリカ人が日本の曲のアレンジに興奮し、クラブさながらに踊りまくっている状況です。

世代的に聴いたことがないような70~80年代の曲がほとんどのなか、よく知っているWink、森高千里さんの曲がかかると思わず顔がほころんでしまいます。Night Tempoさんアレンジの有名曲である杏里さん、泰葉さんなどの曲も流れていました。まさか、吉幾三さんの曲でアメリカ人が踊る光景を見る日がやって来ようとは!

今度はどんなジャンルの「日本」がアメリカを席巻するのでしょうか。来る2025年にも期待が高まる今日この頃です。