最近はアスリートの活躍や日本食の普及など、世界で日本が注目される機会も増えましたが、海外ではどのように伝えられているのでしょうか? 今回はアメリカ・シアトルに住んで約20年。子育てに奮闘するライターのNorikoさんが、「アメリカで発見した日本」をテーマにレポートします。

アメリカの街並み
アメリカで感じた「日本」とは?
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1:偉業を達成!大谷翔平選手

金メダル連覇を達成したスケートボード男子日本代表の堀米雄斗選手など、パリ五輪での日本人選手の活躍がまだ記憶に新しいですね。

私が渡米した約20年前、シアトルは地元チームのシアトル・マリナーズに所属するイチローさん人気によるメジャーリーグブームで、日本人コミュニティーは大盛り上がりでした。その当時の熱狂を思い出させるのが、同じアメリカ西海岸のロサンゼルスでプレーする大谷翔平選手の存在です。

ある晩、いつものようにフィットネスジムでウォーキングマシンを使い始めたところ、目の前のテレビ群にはずっと、カマラ・ハリス大統領候補と並び、日本人男性が大映し。

「大谷翔平選手、メジャーリーグ史上初の本塁打、盗塁50‐50を達成」

ウォーキングマシンを使っていた約30分間、ひたすらショウヘイ・オオタニの偉業を繰り返しテレビで見ることになりました。

大谷選手はメジャーリーグでプレーして約7年とのことですが、毎日のように大谷選手が出てくる日本のテレビではなく、アメリカのテレビで、こんなに長尺で大谷選手個人が取り上げられるのを見たのは初めてだったので驚きました。

ドジャースタジアムへ向かう道

フィットネスジムには2時間ほどいましたが、この晩は大谷選手のプレーやインタビュー、ロサンゼルス・ドジャースのプレーオフ進出を祝うシャンパントーストの映像がエンドレスで流れていました。

日本人としてほっこりするのは、大谷選手のやわらかいトーンで話す日本語。きっと、この晩にインタビューに応える大谷選手を通して初めて日本語を耳にしたというアメリカ人は山ほどいることでしょう。

2:エミー賞受賞!真田広之さん

 godzilla

今年、米メディアで取り上げられた日本の映像作品といえば、アカデミー賞で日本から初めて視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』、そして二度目の長編アニメ映画賞受賞となった宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』があります。

ただ、最近は映画館に足を運んで観ることが前提の映画よりも、配信でいつでも気軽に最新作が観られるドラマのほうが話題性は高い傾向に。そんななか、エミー賞受賞という快挙を成し遂げたのが、時代劇ドラマの『SHOGUN 将軍』です。

主演の真田広之さんは、個人的にも思い入れのある俳優さん。じつは子ども時代、映画『里見八犬伝』のビデオを観てハマった、人生初の「推し」俳優なんです。もちろん、庶民の私とはフィールドも境遇も才能もまったく違うわけですが、同じく約20年間、アメリカにいると思うと不思議な気分になります。

ドラマ『高校教師』のような現代劇の真田さんも魅力的とはいえ、八犬伝時代から、真田さんのカッコよさが際立つのは時代劇ではないでしょうか。真田さん自身もほのめかしている通り、これまで日本人としては「ちょっとガッカリ」なハリウッド出演作は少なくなかったのですが、真田さんを陰ながら見守ってきた一ファンとして、また戦国時代劇ファンとして、本当に誇らしい気持ちになりました。