●免疫力アップ

質のよい睡眠は、免疫機能を向上させます。

「睡眠時間が6時間以上の人に比べ、5時間未満の人は、風邪の発症率が高かったという実験結果もあります。睡眠不足が続くと、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります」(白濱先生)

●認知症の予防

認知症の予防
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脳の老廃物を排出するのも、睡眠の大切な役割。

「アルツハイマー型認知症の発症に深く関わっているとされるアミロイドβという物質も、睡眠中にリンパ系の働きによって体外に排出されます。睡眠は認知症予防にも欠かせません」(白濱先生)

知っておきたい!レム睡眠とノンレム睡眠

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があり、それぞれに違う役割があります。

●ノンレム睡眠で疲労回復。レム睡眠でストレス解消

睡眠には、眠りが浅くて体が休んでいるのに脳は動いている「レム睡眠」と、眠りが深くて体と脳の両方が休んでいる「ノンレム睡眠」があります。

「このうち、体の疲労回復効果が高いのが、体も脳も休むノンレム睡眠のときです。一方、ストレス解消の効果が高いのは脳が動いているレム睡眠で、その効果を十分に発揮するためには、短時間の睡眠ではたりません。レム睡眠の状態は、一晩の睡眠の後半になればなるほど長くなり、その間に脳はその日に得た情報の整理と定着を行います。つまり、質のよい睡眠には、最初の4時間で深く眠ることと、7~8時間しっかり睡眠時間を確保することの、両方が大切なのです」(白濱先生)