閉経のタイミングは予測できるの?

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「血液検査で卵子の残りの数を測れば、閉経の時期がわかりますか?」と聞かれることがあります。たしかに、「卵子の残りがあと●個だから、●歳で閉経しますね」と前もって閉経を予測できれば便利ですが、結論からいえば現段階では予測不可能です。

先にお話ししたように、女性が持っている卵子の数(厳密には卵子の元になる原始卵胞)は生まれつき決まっています。生まれてくるときには200万個ほどですが、毎月の排卵で卵子の数は減っていき、40歳頃には1万~3万個、50歳では残り1000個ほどになるといわれています。

この体内にある卵子の数の目安がわかるといわれているのが、アンチミュラー管ホルモン(AMH)の値です。これは発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンで、多くは妊娠を希望する方が目安として受ける検査です。けれど、AMHの数値が高い(つまり卵子のストックがある)からといって、卵巣からホルモンが十分に分泌されるとは限りません。卵子の在庫数とホルモン分泌量は、イコールではないのですね。

ホルモンの値は日々、変動するものです。血液検査で、卵胞刺激ホルモン(FSH)が40mlU/mL以上、エストラジオール(E2:エストロゲンのひとつ)が10pg/mL以下なら「閉経しましたね」と判断します。しかし、このホルモンの値も、日によってゆらぐので、少なくとも2回は検査しないと完全に閉経と診断できません。

血液検査でハッキリと閉経を診断したり、予測したりできないことも、閉経や更年期を「わかりづらい」と感じる要因なのかもしれませんね。

 

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