生活リズムを整え、悪くなる前に体調管理
放射線や抗がん剤治療はつらく、強い副作用もありましたが、貴久子さんは闘病中にイタリア料理店を開店するという構想を練り、準備をスタートするという、驚きの挑戦をします。
「それまで料理教室を1か月に20クラスも開催していたので、スタッフのためにもなにかやろうと思って。結果的に病気について深刻にならずにすみました」
すべての画像を見る(全4枚)こうしてイタリア料理店「コチネッラ」をオープン。当時は手術時の頭部圧迫による大量の抜け毛があり、数種類のウィッグを用意して、お店に出ていたそう。しかし2年あまりで体力的な限界を感じ、お店は手放すことに。
「お店をやることが力になったけど、スタッフに余分な負担をかけたり、健康でないと判断がぶれるんです」
その後は自分のペースを優先。以前は1回12人で行っていた料理教室も、徐々に6~7人に減員しながら続けて、今年で開講29年を数えるようになりました。
体調は自分自身でこまめにケア。
「私は探究心が強くて、物事を突き詰めたいタイプ。今でも無理はしてしまうのですが、体調は悪くなる前に整える。ネガティブな思いがきたら、考えるのをやめる。病気からペースダウンすることは覚えたかな」
『これからの暮らし by ESSE vol.07』では、今回紹介した以外にも、今をめいっぱい楽しんでいる「素敵なあの人が老けない理由」、一生自分の足で歩く「健康な足のつくり方」、おすすめ旅スポットつきの「大人のひとり旅 はじめよう」など、暮らしに役立つ情報が満載です。