レスは解消しそうだったけれど、気持ちが離れた
すべての画像を見る(全4枚)単身赴任先から数か月ごとに戻ってくる夫は、たまにくっつこうとしてきましたが、拒否していたのは幸恵さんのほうでした。
「好きという気持ちがなくなってしまったことがいちばん大きいですね。この頃は性格の不一致という問題も表面化していました。私は能動的で、夫は受動的。自分にないものを補い合えるような関係ならまだしも、一方的に寄りかかられるとキツいというのが本音」幸恵さん。
「私は大変な思いをして娘を産んで、フラフラになりながらワンオペして、仕事と家事を両立させて。病気になっても、家計のためにがんばっていたのに。夫は自分がやらなくても私がなんとかするって思っているから、いつだって危機感が欠落していました。蒸し返すつもりはないけれど、やっぱりひとり暮らしをしたくらいでしんどいとか大変って言われても、『私の方がよっぽど辛かったよ』って言ってしまいました。優しい言葉はもうかけてあげられなくなっていましたね」
もう気持ちがないにも関わらず、離婚へ踏みきれなかったのは、やはり子どもの存在が大きかったと振り返ります。
娘にとってはよきパパである夫に対しての複雑な感情
「夫は言わないとできないけれど、言ったらやってくれるタイプなんです。娘が欲しがったものが人気すぎて近所のお店では売りきれていて、隣町で探して買ってきてくれたことも。そういうとき『パパありがとう』って目を輝かせる娘を見ていると、私にとっては微妙な夫でも娘にとってはたった一人の優しいパパ。離婚が最善の選択とは思えず、悶々と複雑な感情が続いていました」と幸恵さん。
こうして深い悩みの沼にハマりながらも、娘が成人したら、卒婚しようと自分のなかでゴールを決めた幸恵さん。また前を向いて走り始めたところ、ある日、単身赴任先で夫が事故に…! そのお話はまた次回したいと思います。