夫との距離は近いのに触れられないまま20年
20年以上のレスではあるけれど、今も夫との仲は良好だというゆかりさん。夫側はどんな様子なのかも聞いてみました。
「レスになって5、6年の頃、夫が薄毛治療薬をこっそり使っていることを知ったんです。まだ30代で、たしかに少し薄くはなっていたけれど、私が思うより本人は気にしていたのかもしれません。あとから知ったのですが、あぁいう薬を使うとできなくなるっていうことがあるらしいですね。『したくない、したくない』って逃げていたのは、できなくなっている自覚があったからなのかもって思ったら、ちょっとかわいそうな気がしたんです。彼のプライドを傷つけないためにも、もう自分から迫ったり話し合いをもちかけることもやめてしまいました」
夫にも相談できる人がいれば違っていたかも…
すべての画像を見る(全4枚)「私はママ友とのおしゃべりでしょっちゅうレスの話題をしていたけれど、夫にはそういう人がいなかったんじゃないかな」と振り返るゆかりさん。一緒にドラマや映画を見ているときにベッドシーンが始まってしまうと、急に気まずくなってしまうそう。
「触れ合いたいけれど自分からは言えない。夫はお酒を飲まないから、酔った勢いで抱きついたりもできないんです。肩を抱き寄せたり頭をなでたりしてくれるだけでも、女性はうれしいものなんだよっていうのを、だれか夫に言ってくれないかなぁとか思っているうちに時間だけが過ぎてしまいました」
ところがつい先日、夫婦関係に小さな変化が生まれたとか。ゆかりさんがよろけたタイミングで、久しぶりに夫が手を差し伸べてくれたのです。
「ギュって手を握ってくれたから、そのまま手を繋いで歩いたんです。そしたら『おぉ、手を繋ぐの久しぶりだなぁ』って夫がすごくうれしそうに笑ってて…。今ではもう子どもも独立し、家のなかでは夫婦二人きり。行為自体はなくてもいいけれど、恥ずかしがらないでスキンシップはどんどんとっていこうかなって、あのときの夫のうれしそうな顔を見たら、気持ちがすごく前向きになりました」