●夫に変わってもらうために、妻ができること

家事する夫
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井上:そこで、夫にちょっとずつ変わってもらえないかと試みました。これまで、夫はごはんの用意ができるまではソファーでテレビを見ているのみ。『ご飯できたよ』と呼ばれたら無言で食卓の自分の席に着き、お皿やお茶が並ぶのをただ待っているだけでした。そこで、まずは『自分でコップを出し、これに氷を入れて冷蔵庫のお茶を入れて食卓まで運ぶ』をやってもらうことに。

これまでは夫が先に席に着き、お茶が並んでいないことに気づき、私に「俺のお茶がないな」と声をかけてきていたのですが、これは私がまだキッチンにいるから声をかけるのだなと気づいたので、夫よりも先にさっさと席に着いてしまうことにしました。

『ごはんできたよ』と言われてからくる夫は、座ってから『あ! お茶がない』と気づくのですが、私はもう座ってしまっているので自分で入れに行くしかないんです。

これを繰り返すうち、ようやく席に着く前にお茶が用意されているかどうかを自分で確認し、なかったら入れてから席に着く、ということができるようになったんです。

●数珠つなぎでできる家事が増えていくと、夫も妻もうれしい

――これまでのことを考えると、大きな変化ですね!

井上:すごい進歩です。『お茶を入れるのは自分の役割』と認識するようになってからは、私がキッチンにいても自分のお茶は夫自身が入れるようになりました。

お茶を入れるようになると、冷凍庫の氷の残量がわかるので、少なければ製氷機に水を補充するようになりました。できることがもう1つ増えたわけです。最近ではコーヒーも自分で入れてくれるんです、なんと私の分までも! ついでにお菓子を添えてくれることもあって、うれしいです(笑)。これまで私がなんでも先回りしてやりすぎてしまっていたことを深く反省しました。