●心と身体のバランスを崩した経験から自分のスタイルを見つける

越智志帆さん
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身体のことを考えた自分らしい生活スタイルを追求し始めたのは、休養を取るようになってからだという越智さん。当時を振り返ると、心と体のバランスが崩れていた時期もあったようです。

「もともと体は丈夫だったので、働きすぎて体を酷使してしまうことも多かったです。でも、心はそれと比べても強靭なタイプではありません。休養前は忙しすぎて、身体の調子がだんだん悪くなっているのを感じていました。喉の回復が遅くなったとか、むくみや体の変化が気になるようになったとか、それを補うように、独自に節制して栄養不足も感じていました。

ついに無理が効かなくなり倒れてしまったのですが、そのとき、体が心を支えきれなくなっていたことにも気づきました。休養を取った際は、『いい加減自分を大事にしないといけないな』と思い、最初は自分のための食事を、時間をかけてつくることから始めました」

それまで料理からは少し遠い生活であったという越智さんも、自分のための食事をつくるうちに、今のスタイルが見つかっていきました。

「休養中に食事をつくってみると『あ、私ってつくるのが好きなんだな』って実感しました。野菜を切ったり料理の細々した作業をこなしたりするのも、好きだなって感じました。不便なことも自分で工夫する楽しさを覚える中で、自分には少し不便くらいがちょうどいいって実感するようになり今に至ります」

●声は正直。自分を整える暮らしがしたい

越智志帆さん
発売したエッセイと共に

現在、越智さんは興味のあるものを適度に取り入れていく健康維持のスタイルを実践。最近は体調の変化に合わせ、発酵食品を積極的に取り入れているといいます。

「今は腸内環境が乱れ気味だと、発酵食品を積極的に取るなどして、調整するよう意識しています。こうした食生活は、声のいい変化にも現れてきていると感じています。

声って皆さんが思っているよりずっと正直です。歌声だけでなく、普段の話し方にもその人の状態は出ます。私は聞いてくれる人たちに変なエネルギーを与えたくないと考えていて、伝わり方をコントロールするには限界がありますが、せめて自分がいい状態で伝えるところまでは、管理したい。お休みをいただいてからは、その責任感が増しているように思います」

 

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Superfly 越智志帆 初エッセイ『ドキュメンタリー』

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