●おうちごはんが好きなワケ

――おいしいと思える体力を保つためには、必ずしも高級なものじゃなくてもいいんですね。

阿川佐和子さん
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阿川:たとえば、ローストビーフの名店みたいなところに行かないわけじゃないけど、手の込んだソースじゃなく、私はおしょうゆで食べたいなって思うのね。ステーキもおしょうゆとおいしいお漬物とおみそ汁で食べたいとか、レモンをかけたいとかね。だからローストビーフとステーキは家に限るわ、なんて。

昔ニューヨークで、あれはなんだっけ、ミラノ風カツレツ。イタリアンの名店に連れて行ってもらって注文したんですけど…そしたらザブトンみたいなカツレツが出てきて。それを塩だけで食べろっていうんです。

さすがにここにしょうゆはないだろうけど、せめてレモンくらいは欲しいじゃないのと思っちゃいましたね。味の調整ができないのが、外で食べるときに不満になることはありますよね。ここに豆板醤があればいいのに、ここにみそ汁があればいいのに、とか。

そういうわがままがきくのは、自分のうちでしょ。うちなら、めちゃくちゃわがままできるからいいなって思います

記事後編では、お母さまの介護や、これからを楽しく生きるコツについてお話を伺いました。5月16日公開予定なので、こちらの記事もお楽しみに!

母の味、だいたい伝授

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