●ジャニーさんは、本当のピーターパン

――合宿所での雰囲気はどんな風だったのでしょうか?

錦織一清さん
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錦織:合宿所でのジャニーさんの雰囲気を知るんだったら、僕、見てほしい映画があって、『フック』っていう映画のピーターパン役をやったロビン・ウィリアムズなんだよなぁ。食卓を囲んで子どもたちと食事してるシーンがあるんですよ。そのシーンが、僕はジャニーさんの合宿所のシーンと重なってそっくり。ジャニーさんってさ、本当のピーターパンだから! 実在のピーターパンだと思うよ。

――いろいろなお話を伺っていると、まるでネバーランドですね。

錦織:ジャニーさんが本当にやりたかったことって、ディズニーランドだったんじゃないかと思うのね。ジャニーさんの最後の夢。いろんな劇場もある、ホテルもある、ジャニーズグッズで揃えられててっていうのかな。そういうのがつくりたかったのかなと思うね。

芸能界じゃなくても、ジャニーさんが水道局に勤めてたら、絶対に蛇口から子どもたちのために、オレンジジュースを出してあげたい、なんてことをずっと真剣に考えてると思う。そこに対して必死だから、なんかかっこいいんだよね。

●子どもたちを喜ばせたいし、笑顔にしたい

――子どもを喜ばせたい人だった、ということでしょうか?

錦織:ジャニーさんは、朝鮮戦争のときに、アメリカ側から支援のために来た兵士だったんだよね。そのときに、孤児になっちゃう子たちもいるじゃないですか。僕、その写真、見たことあるんだけども、その子たちの世話をしてたんじゃないかな。多分、そこが原点だと思う。

そこで世話をしてた子たちのことがいつも頭にあって、その子たちを喜ばせたいし、笑顔にしたい、とかがあったんじゃないですかね。だから、ある種、やっぱ「ネバーランド」なんだろうな…。そう、ネバーランド。

――エピソードから、みなさんがジャニーさんを大好きだったことが伝わりますね。

錦織:子どもたちが喜びそうなものを、必ずいっぱい持ってたよね。それでさ、ジャニーさんって手先がじつは器用。マジックの中ではテーブルマジックっていちばん難しいんだけど、ジャニーさんはテーブルマジックがうまいんだよ! エンターテイナーですよ。

それが若い頃のジャニーさんだから、今の子たちは見てないと思う。だから、そういう話をするとおもしろいよね。後輩の子たちと飲んだりとかして、昔のジャニーさんの話をすると、「そんなこと言ったんすか、ジャニーさん?」なんて、目が輝くのよ。若いファンの子たちだって、そういうの見て、ちょっと目が輝くんじゃないかな、と思って、本にはそんなことも書いてるから、読んでみておもしろいんじゃないのかな?

ジャニーさんとの思い出を笑顔で語ってくれた錦織一清さん。3月28日公開予定の後編では、錦織さんの暮らしについてお話を伺いました。こちらもぜひお楽しみに!

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