リノベーション会社の人は、どのように物件に目をつけ、どんなマンションリノベーションをしているか気になるところ。そこでリノベーション会社に勤務する早見将秀さんのお宅を訪問しました。住んでいるのは延床面積54㎡、元3DKというコンパクトマンション。廊下に洗面カウンターと洗濯機を設置してサニタリーをつくるといった、限られたスペースを活用する工夫が各所にありました。
すべての画像を見る(全21枚)約54㎡の角部屋につくり上げたアートが映えるシームレスな住まい
早見さんの家のDATA
- 所在地:東京都
家族構成:夫婦
専有面積:54.04㎡
築年数:築37年(1985年築)
早見さんのお宅の築37年のマンション。角部屋ということもありLDKは、二面採光の白でまとめた明るい空間が広がります。
「色があると飽きやすいので、ベースは白に。今はソファに置いているMOMA Design Storeの『ノットクッション』を差し色にしています」
自宅のリノベーションで最優先したのは、住まいの資産価値が高いこと。将来的なリセールも考え、駅近、新耐震基準適合、角部屋、管理体制のよさなどを重視して物件を探していたところ、1件目に内見した今の住まいを気に入り、すぐ契約へ。
「仕事でたくさんの物件を見てきたとはいえ、1件目で決めることに少しの迷いはありました。しかも、新築時から一度もリフォームをしていなかった室内は、なかなかリノベしがいのある状態で(笑)」
共用部の古さは少し気になりましたが、自分たちの条件はしっかりクリアしていたこと、天井高があること、さらに相場より価格が安かったこともあり購入を決意。中古物件に100点満点はないし、リノベーションでガラッと変わることもすぐにわかったと言います。
社内のデザイナーと仕事終わりに打合せをしながら、約半年かけてプランニング。自然光が差し込むシンプルで洗練された住まいが完成しました。
インテリアや植物で色をプラス。余分なものが一切ないLDK
サニタリースペースを兼ねた廊下とLDKの仕切りには、ガラス入り引き戸を設置。普段は開放して空間をのびやかに使っています。
LDKにはアーティスティックなコーナーが。真っ白な空間になじみつつ、さりげないアクセントに。
バルコニーに面した窓からたっぷりと日が入る、明るいリビング。天井にはライティングレールや照明がなく、より空間に広がりを感じられます。代わりに、梁の両サイドに調光可能なライン照明をさりげなく設置。