50代ともなると、そろそろ実家の片づけが気になります。祖母を亡くしたときの体験談を、カウンセラー・エッセイストの若松美穂さんが教えてくれました。

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50代なら知っておきたい「実家の片づけ」の心がまえ

実家の片づけがブームです。ある方の言葉を聞いて、「たしかに」と思いました。

「親に荷物をセーブしてもらいたい、片づけてほしいという気持ちになるのは、親と同居している人なら当然だと思います。でも別に住んでいるのなら、親の家なんだから、好きに暮らしてもらってもいいような気がするんですよね」
暮らし方は人それぞれですから、歳を重ねたらすっきり暮らすべき、片づけるべきという考えからいったん離れてみるのも悪くないような気がします。
親も晩年、好きなものに囲まれて暮らす自由があってもいい。娘や息子が来るたび、「片づけて!」と言われる。ときにはケンカになるのはつらいですよね。

 

●祖母が亡くなったとき、母には心の整理が必要だった

押入れ

私は祖母が亡くなったとき、母と共に祖母の家を片づけました。とても大変だったのを覚えています。なにが大変って、ものを捨てることではないのです。

捨てると決めてゴミ袋に入れたのに「やっぱりこれは」「これも…」と母が抜き出してしまうこと。片づけが進まず、時間ばかりがかかりました。
もちろん、片づけながらその人との思い出に浸る時間というのは必要なのでしょうが…。 最後には疲れ果て、「捨てると決めたんだから、もうゴミ袋は開かないでね」とお願いしました。
今思えば、いらないものをゴミ袋につめるのではなく、どうしても取って置きたいものだけ選別・キープして、家を壊すときに一気にお別れする…でもよかったのかもしれません。
私自身は十分に母の心の整理につき合えたので、あのときはあのときでよかったと思っていますが、どこかで「家族が片づけるのが当然」という考えに縛られていたのかもしれません。

 

●業者に実家の片づけをお願いするときのコツ

戸棚

そんな話をしていたら、業者にお願いして実家を片づけてもらったという方に出会いました。
仕事をしていると、休日をすべて片づけ時間に回すのは、気持ち的にも肉体的にも大変です。費用はかかることが前提ですが、それが可能であれば、それほど大変な思いをせず片づけが終了するようです。

気をつけた点を伺いました。

(1) 信頼できる業者を選ぶこと。これが難しいのですが、信頼できる方に紹介してもらうなど方法を探る。又は、業者を信頼すること。

(2) 必要・大切と思うものは、業者が入る前に確認して先に取りわけておく。あとは、すべてまかせていいいう状態でお願いする。

(3) パートナーや兄弟がいる場合は、後でもめないように、皆がそれでいいのか了承を取る