●人との「ご縁」を大切にしたからこそ可能性が広がった

中道さん平野さん
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平野 みんなに平等に可能性はあると思いますけれど、私自身、特にラッキーだったと感じているのは、人生の節目で素晴らしいご縁に恵まれたことですね。

中道 そういうご縁はどうしたら手に入れられるのですか? ご縁に恵まれる秘訣ってあるのですか?

平野 自然に、ですね。私は勘も働かないし、ロジカルにものを考えられないし。たまたま、「どうしようかしら」と決断を迫られるときに、自然とご縁がつながるのです。ディーン&デルーカさんとのご縁もそうでした。
短い期間ですが、赤坂の裏通りに友人との共同経営で小さなケーキ店をやっていて、赤字続きでもう閉めないといけないと思っていたタイミンクで出会いました。ディーン&デルーカさんが立ち上げた事務所がすぐ近くにあったのです。彼らはアメリカンケーキを探して、お声をかけてもらいました。
私の場合、そうしたご縁に出合ったら、「やってみはったら」の精神でまずトライします。それで失敗しても構わない。「やってみないとわからない」という考え方が根底にあるのです。

中道 平野先生とお会いしたとき、「なぜ、こんなにできるのだろう?」とすごく思いました。「どうしてうまいこといくのだろう?」と。

平野 うまいこと成功している実感はあまりないのですが、ご縁に恵まれていることは実感しています。今までの人生を振り返ると、人の世の巡り合わせの不思議を感じますね。

中道 どうやって出合ったご縁をつないできたのですか?

平野 ウソのないつき合い方をしているからかもしれません。本音と建前、どちらもすごく大事なことだと思いますし、本音と建前を使い分けることも大事なのだけれど、建前ばかりで生きていくのはつらいから、結局はウソのない本音の関係でいられる人と長いこと深くつき合うことになります。それは公私ともにそうで、私の場合、人間関係にプライベートとビジネスの区別は意識してつけていないのです。

中道 すごいですね。私は、起業するときに「人脈をつくりなさい」と言われて、起業家が集まるパーティには積極的に顔を出した方がいいとアドバイスされました。一切行っていませんが、平野先生はどうですか?

平野 私もまったく行ってませんわ。そういう意味では、表に出ていくことはしなかったですね。何かのグループに属すこともないし、「私は自分のやり方でいい」と思っていましたから。

中道 わー、すごいな。マニュアルから外れた方法で成功している平野先生、あっぱれです。「自分流でもビジネスで成功するチャンスはある」ということですよね。心強いです!

 

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