万が一に備え、夫婦間でノートを使った情報交換
「これまでの自分」でなくなったのは、夫も同様。なんとなく続く体調不良をきっかけに、夫婦で「暮らしや家に対する思い」を改めて話し合いました。今のことだけでなく、もっと先の将来も含めて。
お互い独身生活が長かったので、自分だけで管理し、相手が知らないことが結構あります。現実問題として、この手のことをすべてを共有するのは難しい…。ただ、「自分になにかあったら」という場面を考えて、お互いに向けたノートをつくろうと話しています。
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その内容は、趣味のものの手放し方やゆずり先、必要書類の場所、連絡が必要な人の一覧など。突然、自分がいなくなっても互いが困らないように、というもの。
ただ、いわゆるエンディングノートというほどかしこまったものではありません。たとえば、ノートの趣旨からちょっと脱線して、相手への感謝を綴るページがあってもいい。相手に伝えておきたいなと思うことを、ゆるく気軽に書くノートです。
「ゆっくりでいいので」と伝えて、夫にも書き始めてもらいました。こうしていると、まさに50代目前からの「ゆる終活」だと感じています。
50代目前のゆるい終活が、わが家にちょうどいい
人生の先輩方から「50歳からはもう一段、しんどくなるよ」と、よくお聞きします。それを念頭に暮らしを見直したら、大げさかもしれませんが、生き方の見直しにもつながったようです。
長い間「ちゃんとする」という気持ちを捨てきれなかった筆者。ですが、体力の変化を感じたことで、相手にも寛容になったと思います。夫婦間で大事にすること、手放すこと、経過観察することを、このタイミングで一緒に整理したからこそ、無理なくこだわりを手放せたと感じています。