間取りと外観
すべての画像を見る(全23枚)1階に仕事場、2階に寝室、3階にLDKと浴室を配置。スキップフロアとし、間に玄関やトイレ、洗濯機置き場などを設けています。テーブルなどの家具を造作することで変形の敷地をフル活用し、出っ張った部分は収納や浴室に。
「コンパクトな平面の中で階段が占める面積は大きい」と宮原さんが言うように、重要なポイントとなっている階段。上部は吹き抜けで、スケルトンにすることで軽やかに。
田中さんが注目したポイント。「寝室の扉が強化ガラス製というのも驚きなんですけど、注目はこの取っ手ですよ! 開く側が1か所だけへこんでいて、ちょうど指をかけられるようになっているんです。取っ手がないから美しいし、コストも抑えられるんですって」。これも狭さを感じさせないポイント。
北側外観。
宅配便が入るサイズのスチール製ポストは、「めっちゃかわいい」と田中さんも絶賛。削り出しの取っ手もポイントです。
3階にはLDKと水回り。勾配天井と視線の伸びで広がりを演出
3階のLDKは9畳ほどの広さしかありませんが、勾配天井が開放感を演出。角地のため道路斜線によって壁際は天井高が1.75mほどですが、いちばん高いところは3m以上も確保されています。
細長い変形の空間に合わせて、テーブルとベンチを赤ダモ集成材でつくりつけ。勾配天井も印象的。
「柱がない空間をつくり、視線の先に大きな窓や階段の吹き抜けを設けることで、視覚的な広がりを感じさせています」と宮原さん。コンパクトながら美しいデザインのオリジナルキッチンも、空間をスッキリ見せています。
IH調理器とオリジナルのレンジフードですっきりまとめたオリジナルのキッチンは、取っ手のないシンプルなデザイン。
「こんなところに電子レンジが!」と田中さんもびっくり。ワインセラーの上部空間を有効活用。
さらに、間仕切りの向こうに配された洗面・浴室とも上部をつなげ、照明を共有することでLDKとの一体感も得ています。
白×グレーのモザイクタイルの壁がおしゃれなハーフユニットの浴室は、ガラス扉で開放的に。
上部がLDKとつながる洗面室。洗面ボウルが個性的。
「LDKと寝室の間の階段もトイレや洗濯機置き場に有効活用していて、コンパクトだけど、ちゃんと暮らしやすくなっているのがすばらしいと思いました」と田中さん。