●演出に加え、二役を演じるのは「本当に大変」
すべての画像を見る(全5枚)そして、吉田さん自身は、演出としてだけではなく、フランス王とジョン王の二つの役に挑戦することになります。そのことについては、「大変です。本当に大変です」としみじみ。
「最初は頑なにいやだって言ってたんですよ。難しいと。でも、今はこういう世の中だから、イレギュラーなことが起きるのだなと思って、じゃあ、やろうと。がんばればできないことはないので、やってみる決意をいたしました」
今回の『ジョン王』では、初の試みとなる「リラックス・パフォーマンス公演」が行われます。リラックス・パフォーマンスの回では、客席をいつもより少し明るい状態にして、上演中の入退場も自由、客席で少し音を出しても、動いたりしてしまっても観劇を続けることが可能です。
子どもと一緒だと観劇は難しい方でも大丈夫。これが、観劇の新しいひとつの形になるかもしれません。
●子育ては「本当に悩みだらけ」
昨年、子どもが生まれ、「娘が20歳になるまでは、なんとか面倒をみないと」と軽やかな笑みを浮かべる吉田さん。自然と生活は健康的なものになっているそうです。
「子どもが生まれてから健康にいいことをせざるを得なくなってきていますね。6時ぐらいには子どもが起きるので、一緒に起きて、うちは犬が3匹いるんですけど、散歩に行って、帰ってきてシャワーを浴びて、食事をして仕事に行く。6時に起きるものだから、遅くても夜は12時には寝ています。子どもが生まれてから、そういうサイクルになっていますが、日付が変わらないうちに寝るのがいいらしいですよ」
パーフェクトに見える吉田さんですが、子育てに関しては悩みもあると思います。
「本当に悩みだらけですよ。まずまだ言葉が通じないので、やっていいことと悪いことを教えることが難しいし。食事に行っても賑やかなので、ゆっくりごはんも食べていられないし、遊んでくれっていうと、延々とエンドレスに遊ぶんです。さすがに、舞台が終わったあとはちょっとしんどいな、と思うこともあるんですけど、そう思う自分がいやだったりして。できればずっと遊んでやりたいと思っています」
●ただそこにいて、こちらの気持ちをやわらかくしてくれる存在
「一度、40度の熱を出して、夜中に救急車を呼んだことがあるんですけど、お医者さんに、『よくあることですから、42度出たら連れてきてください』って言われてしまいまして。確かに、42度ってなかなか出ないんですよね。最初のうちはすごく心配していたけど、だんだん慣れてきました。慣れなんですね、子育てって」
忙しい日々の中、吉田さんが大切にしたいと思っている時間も、お子さんとの時間だと言います。
「ただそこにいて、こちらの気持ちを本当にやわらかくしてくれる存在。ほかの対人間では絶対にもらえないものですから。できるだけ、子どもと会話をする時間はつくろうと思っています」
【公演情報】
彩の国シェイクスピア・シリーズ『ジョン王』
出演:小栗 旬 吉原光夫(東京公演)
中村京蔵 玉置玲央 白石隼也 高橋 努 植本純米 櫻井章喜(埼玉・愛知・大阪公演)
間宮啓行 廣田高志 塚本幸男 飯田邦博 坪内 守 水口テツ 鈴木彰紀 堀 源起 阿部丈二 山本直寛 續木淳平 大西達之介 松本こうせい 酒井禅功/佐藤 凌(Wキャスト)
吉田鋼太郎
作:W.シェイクスピア/翻訳:松岡和子
演出:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)
制作:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/ホリプロ
企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
<東京公演>
上演時期:2022年12月26日(月)~2023年1月22日(日)
会場:Bunkamura シアターコクーン
主催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/ホリプロ
お問合せ:ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(平日 11:00-18:00/土日祝 休)
HP:https://horipro-stage.jp/stage/kingjohn2022/
※東京公演は他都市の公演と出演者・配役が一部異なります。
<埼玉公演>
上演時期:2023年2月17日(金)~24日(金)
会場:埼玉会館 大ホール
主催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団
お問合せ:SAFチケットセンター 0570-064-939(月曜・埼玉会館休館日を除く10:00-17:00)
HP:https://www.saf.or.jp/
※東京公演とは出演者・配役が一部異なります。
2023年1月愛知公演、2月大阪公演あり
※東京公演とは出演者・配役が一部異なります。