●迫力のある俳優・小栗旬を見せてほしい

イス
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私生児・フィリップを演じるのは、プライベートでも吉田さんと親交のある小栗旬さん。小栗さんはシェイクスピアシリーズへの出演は16年ぶりとなります。

「小栗くん自身はずっとやりたいと言っていたんですけど、なかなか叶わなくて。彼としては本当に待ちに待ったシリーズです。

最近の僕が演出した作品、『ヘンリー八世』、『ムサシ』、『終わりよければすべてよし』なども観に来てくれているのですが、必ず観終わったあとに気弱になっています(笑)。『おもしろかったよ、俺できるかな』って。それぐらい緊張感を持っていますけど、多分、稽古場に入って一言発してしまえば、もう緊張が解けると思うので、そのあとの小栗旬が楽しみでしょうがないですね」

これまでは、なかなかお芝居で小栗さんとがっつり絡むことはなかったという吉田さん。しかし、今回、吉田さんはフランス王(東京公演)とジョン王(ツアー公演)の二役を演じ、とくにジョン王は小栗さん演じるフィリップとのシーンがたっぷりあるといいます。

「いよいよ、がっつり絡めるということで、2人とも喜んでいます。あとは、僕が言うのは口幅ったいけれど、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で1年主役をやって、小栗くんはすごく成長してると思うんですよね。その成長した小栗旬がシェイクスピアにどうやって挑んでくるのか、ということも楽しみです。

彼は演じる際にわりと客観性があって、それがよさでもあるような気がするんですよ。でも今回は、憑依して、髪の毛を振り乱して、もうドロドロのぐちゃぐちゃになっている小栗くんが見たいなと思っていますね。『鎌倉殿』の小栗くんもすごくよかったので、さらに上に行ってほしいな、と。迫力のある俳優・小栗旬を見せてほしいですね」