「人生100年時代」といわれる現代ですが、100歳まで生きるにも「健康」でなければ人生を楽しみ尽くせません。訪問管理栄養士の中村育子先生は、著書『75歳からのラクラク1品栄養ごはん』(扶桑社刊)のなかで、75歳以上の女性の4人に1人が低栄養になっていると指摘しています。3食きちんと食べていても低栄養になってしまう理由は、人によってさまざまです。そんななか、中村先生は「75歳を超えた人は『やせすぎない』ことも大切」と言います。75歳からの食事のポイントは「ラクして手軽に栄養を取る」こと。そのためにできる簡単な食事術を教えてもらいました。
「コンビニ食材」や「あまりもの食材」で手軽に高タンパクレシピ
すべての画像を見る(全4枚)「スーパーやコンビニなどには、手軽に使えるタンパク質が多く含まれた商品がたくさんあります。いつものメニューに少したすだけでも、低栄養を回避する食事に早変わりさせられます」と話す中村先生。低栄養を回避するのに必要なのは、たりないものをたし、摂りすぎているものを引くことだそうです。
たとえば、食事で不足しがちなのが「タンパク質」と「野菜」です。この2つをラクして手軽に食事にプラスさせるため、冷凍食品、レトルト食品、缶詰・加工食品、介護用食品を上手に活用します。
冷凍食品やレトルト食品などを食卓に並べるのは、ついつい「手抜き」と思ってしまいます。ですが、これは「手間抜き」なのだと、前向きにとらえてみたいところ。元気を維持していくために、コンビニ、スーパーを活用した「高タンパクレシピ」にチャレンジしてみませんか。
●「コンビニやスーパーで買える食材」を使ったレシピ/鮭缶と根菜の味噌豆乳スープ
鮭缶は、「淡白な味わいなので、いろんな料理に使える。鮭にはビタミンDも豊富」と、中村先生がおすすめする食材。コンビニやスーパーで手軽に買える鮭缶を使って、低栄養・低タンパク質を防ぐ、石狩鍋風のスープをつくります。
材料(2人分)
- 鮭缶 1缶
- ジャガイモ 1個
- タマネギ 1/4個
- オリーブ油 小さじ1
- 水 100ml
- 豆乳 300ml
- みそ 大さじ1
- コショウ 少々
- ショウガ(すりおろし) 適量
【つくり方】
(1) ジャガイモ、ニンジン、タマネギはひと口大に切る。
(2) 鍋にオリーブ油を熱し、(1)を炒める。油が全体に回り、タマネギが透き通ってきたら、鮭缶の汁、水を加えて弱めの中火で10分ほど煮る
(3) 野菜がやわらかくなったら鮭をほぐしながら加え、豆乳を注ぎ、みそ、コショウで味を調える。
(4) 器に盛り、ショウガを添える。