年齢を重ねると、若いときと比べて「集中力が続かなくなってきた」と実感しませんか? ですが、そういった悩みも工夫次第で改善していくことは十分可能です。

自律神経研究の第一人者である、順天堂大学医学部教授・小林弘幸さんの著書『50歳からの自律神経を整える生き方』(扶桑社刊)の中から、「自律神経にいい時間の使い方」についてご紹介していきます。

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テレワーク
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午前と午後で時間の使い方を変えるといい、と小林先生は話します。

●考える仕事は午前中、ルーティンワークは午後に

午前中は、交感神経がぐんぐん上昇し始めるのと同時に、副交感神経がまだほどよいパワーを保っています。ですから、仕事をするのに最適な時間と言えます。とくに集中力が研ぎ澄まされているので、考える仕事、頭を使う必要のあるメインの仕事を割り振ります。

そしてそれらをだらだら続けるのではなくて、昼食をはさんで午後になったら、多少ぼーっとしていてもこなせる単純作業にあてます。昼食後の2時間は消化活動にエネルギーをとられるので、頭脳労働ははかどりません。

単純作業と言えるルーティンワークには、たとえば、山積みになっている資料整理や部屋の片付けなど。あらかじめ、午後の時間にこれをやる、と割り振っておくとよいでしょう。

それでも疲れていると眠気を感じてしまうこともあります。そんなときは仮眠をとることをおすすめします。時間にして15~30分。しかし、それだけで頭がすっきりとして次の仕事に向かいやすくなります。

午前中にある程度集中して仕事をこなすことで、午後は多少のんびりしたり、無駄な時間があっても、あせることなく、気持ちよく過ごすことができます。

●なにをするにも45分集中して15分休む習慣

休憩

人生の後半戦を楽しく乗り切るためにも、どんなことをするにも、45分集中して15分休むという習慣を身につけていくとよいと思います。

たとえば、一念発起して語学の勉強を始める場合、思いきり集中できるように、スマホの電源をオフにして、メールチェックなどは一切しません。いくら集中できていても、45分たったら、すっぱり切り替えて、15分のリフレッシュタイム。

この集中サイクルは、特別な勉強のときだけではなく、普段のフリータイムにも応用します。たとえば掃除や片づけなども、45分集中したら15分休む。

休憩なしでがんばっていても、必ず息がきれます。忙しいからといって、息がきれた状態で頑張り続けても、決して成果は期待できません。やるべきことがたくさんあって忙しいと感じるときこそ、この45分と15分の集中サイクルが効果を発揮するはずです。

肝心なことは、なにをするときにも、普段からこの集中サイクルを意識しておくことです。漫然とタスクをこなしていくよりも、集中と休憩にメリハリをつけていくことで、心の中も整理され、自律神経も高いレベルで整います。