エネルギー価格上昇にともなう光熱費の負担増を気にすることなく、洗濯家事ができている日刊住まいライター。理由は、3年前にハウスメーカーで太陽光発電つきのオール電化住宅を建てる際、日当たりのいい2階にベランダをつくっていたから。コストのこと、洗濯家事がはかどる間取りについて語ります。光熱費アップの影響が出やすい、はやりの「乾燥つきランドリールームで室内干し」で家づくりを考えている人は要チェック!

筆者の家
日当たりのいい南面に深い軒のあるベランダをつくった筆者の家。屋根の上には太陽光パネルを設置
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土地探しの最優先事項は、日当たりのいいこと

日当たりのよいベランダ

筆者は、3年前にハウスメーカーで家を建てました。土地探しの段階で、いちばんこだわったのは、「日当たりのよい土地」ということです。

それまで住んでいたのは、ベランダが1階にある中古住宅。南向きの家でしたが、向かいには隣家が迫る敷地でした。建物の陰になり、ベランダにはあまり日が当たりません。ですから、大きな布団を干しても冷たいまま。洗濯物も十分に乾かず、狭い室内で部屋干しを強いられていました。

 

洗濯物を干したベランダ

そんな生活から解放されたいと、土地探しでは太陽の光の恩恵を受けられる、南側に遮蔽物のない敷地を探すことに。運よくその条件にあった土地を見つけることができたので、建てる家はベランダつきの間取りを要望しました。

 

ベランダには深い軒&室内に干すスペースで雨の日も安心

ベランダ全体の写真

そしてでき上がったのがこのベランダです。建物を窪ませたインナータイプ。場所は、日当たりのいちばんいい2階の南側です。

ベランダの幅は5.4mあります。洗濯物を干す用に広げた、廊下とつながる掃き出し窓前(写真手前)の奥行きは115cm。寝室側(写真奥)は狭くて72cmです。物干しは折り畳みのできるタイプを採用しました。

 

廊下からベランダを見たところ

上の写真は、廊下からベランダを見たところです。ベランダと接する廊下の先には、室内干しのスペースをつくりました。ですから、もし突然雨が降ってきても、ベランダからすぐここに移して干すことができます。

この室内干しのある場所の先のベランダの広さは約3.5畳。115㎝の奥行き+軒を伸ばしているので、少々の雨ならベランダが濡れることはありません。雨が降ってきても、余裕を持って部屋に取り込めます。

 

室内干しのスペース

また、天候不順の日、冬の寒さで洗濯物が乾かない日などは、この室内干しのスペースでサーキュレーターの風を当てて乾かしています。日中使用する電気は太陽光発電で自家消費できるので、電気代を気にすることも少なくなりました。

 

寝室&ウォークインクローゼットに接したバルコニー

クローゼットから見た寝室の写真

ベランダは、廊下(室内干しスペース)のほか、寝室の掃き出し窓からも出ることができます。大きな布団やシーツの出し入れは、この寝室の掃き出し窓から。

この寝室の奥には、ウォークインクローゼットがあるので、乾いた洗濯物を寝室で整理し、すぐしまうことができます。洗濯物の取り込みもラクで、動線もバッチリでした。

 

ベランダは洗濯物を干す以外にも活躍!

部屋に入る日差しがほどよくカット

いちばんの目的は洗濯物や布団を干すことでしたが、ほかにもベランダを設置してよかったことがあります。

ベランダがあることで雨が窓に直接当たることはまれ。窓はあまり汚れず、掃除の負担も軽減できています。それだけでなく、部屋に入る日差しがほどよくカットされ、寝室はやわらかな明るさに。

外からの視線もさえぎられるため、寝室のカーテンが開いていても中はほとんど見えません

 

寝室に設置したエアコン

また、寝室に設置したエアコンの室外機はベランダに置きました。配管を伸ばして外壁づけにもできましたが、設置費用が高くなります。ベランダ置きにして費用を安くすませることができたことも、よかったと思っています。

外干し用の物干し竿に、干し野菜ネットを引っかけて干し野菜やドライフルーツをつくることもあります。干した野菜やフルーツはうまみが凝縮されておいしいです。

ほかにも、月や星がきれいな夜に子どもたちとベランダから見たり、朝洗濯物を干しながら外の空気を感じられたりと、家にいながら自然や季節を感じる場所にもなっています。