デッドスペースを有効活用できる“つっぱり棒”は、今や収納の必須アイテム。そのつっぱり棒が誕生したのは…なんと約40年前!
創業メーカーの三代目で、その起源をよく知る竹内香予子さんは、「つっぱり棒は日本の暮らしに合わせて発展し、進化してきたアイテム」と言います。詳しく教えていただきました。
知っているようで意外と知らない!?つっぱり棒の進化
「もともとは、祖父がアメリカでカーテンポールとして使われていたものを日本向けに開発し、製造・販売したのが始まり。70年代後半~80年代の収納は押し入れが一般的で、小物や洋服がしまいきれないと悩んでいた人たちに大ヒットしました」と竹内さん。
その後も住宅環境の変化に合わせて、サイズや耐荷重のバリエーションが多彩になり、棚タイプも登場。
「最近はデザイン性のあるものも増え、壁に飾るように使えるタイプなど、今の住宅や暮らしの傾向に合わせた商品が多数開発されています。整理収納アドバイザーとしてもたくさんのお宅を拝見していますが、隙間収納に限らない使い方が増えていますね」
<1980年代> 押し入れの中を有効活用する定番アイテムに
すべての画像を見る(全4枚)発売当時から爆発的に人気を呼んだのが、押し入れでの活用法。つっぱり棒を渡すだけで大量の洋服がかけられ、押し入れの使い方や衣類収納に悩む人の強い味方に。耐荷重も日進月歩で向上していきました。
<1990年代~2000年代> ものをのせられるつっぱり棚も大人気
1990~2000年代前半の、隙間収納全盛期に活躍したアイテムといえば「つっぱり棚」。好きな場所に手軽に棚がつくれる画期的な機能が話題を呼び、トイレや洗濯機の上などに取りつける人が続出しました。
<現在> 小スペースの収納やインテリアとしても活用されるように
幅が狭いデッドスペースにも対応するミニサイズなど、現代の住宅事情やライフスタイルに合わせた商品が登場。
こちらはアイアン風のデザイン。インテリアにも役立つアイテムとして進化中です。
やっぱりすごい!つっぱり棒5つのメリット
実用からインテリアまで、あらゆるニーズにフィットするつっぱり棒は、まさに変幻自在な魔法のスティック。手間をかけずにおしゃれに片づけたい人に、再注目のアイテムです。
1:簡単に収納を増やせる
「収納スペースがたりない」「既製の収納が使いにくい」というときに威力を発揮。困った場所につっぱるだけで空間を有効に使うことができ、即、収納スペースが広がります。
2:壁に傷をつけない
ネジ、クギ、接着剤いらずで簡単装着。壁に傷や跡がつかないので、賃貸や新築の家でも安心して取りつけOK。繰り返しつけ外しても劣化しにくく、丈夫で長もちなのもうれしい。
3:安いから手軽に買える
軽いものをかけるのに向くバネ式は、100円ショップでも手に入り、お手頃。頑丈なジャッキ式やデザインタイプでも家具を買うよりずっと安いので、思い立ったら気軽に試せます。
4:サイズ調整がラクにできる
太いポールの内側から細いポールを引き出し、好きな長さに伸縮するだけ。取りつけたい場所の幅にぴったりとつけられ、微妙なサイズ調整も、工具を使わずにラクラクできます。
5:狭いスペースも有効活用できる
長さが13cmからあり、細い棒をつっぱるだけなので、場所とらず。冷蔵庫やつくりつけ棚、引き出しの中など小空間にもお役立ち。1本渡すだけで使い勝手がグンとアップします。
収納に頭を悩ませているのは、今も昔も同じ。多彩に進化したつっぱり棒を駆使して、家じゅうをおしゃれにすっきり、収納してみませんか?